日本オラクルとデルは4日、両社の提携関係を強化を発表した。デルは日本オラクルのパートナープログラム「Oracle PartnerNetwork」(以下OPN)の最上位プログラム「Certified Advantage Partner」(以下CAP)の契約を交わし、両社の得意とするサーバーおよびデータベース関連の技術を融合させ、企業のITシステムの構築から運営/保守までのサービスを統合的に提供、「Oracle Enterprise Linux」を共同で推進していくという。これらの標準化された技術を中核として、大手企業の基幹システム需要に応えるとともに、中堅/中小企業へのいっそうの浸透を図る。
今回のCAP契約締結により、デルは日本オラクルとの直接取引が可能となり、デルが一次窓口となって、オラクル製品の保守サポートを提供できる。今後は製品の販売、ソリューションの導入/展開から保守サポートに至るまで、ユーザーは1つの窓口から、両社のソリューションを購入し、サポートを受けることが可能になる。
この協業強化により、デルの「Dell PowerEdgeサーバ」「Dell|EMCファイバチャネルストレージ」「Dell PowerVaultストレージ」、日本オラクルの「Oracle Database 10g」「Oracle Real Application Clusters 10g」「Oracle Fusion Middleware」などを基盤に、従来の大型汎用機や、既存のUNIX/RISCといった独自技術が担っている領域に攻勢をかける。業界標準技術を採用したオープンシステムへの移行や、用途/目的に応じたスケールアウトとなるシングルサーバからグリッドサーバ環境への拡張などを進める。
具体策としては、両社検証済みの「Oracle Database 10g」を搭載した「Dell PowerEdgeサーバ パッケージ」「Oracle Real Application Clusters 10gシステム パッケージ」を提供するとともに、「Oracle 10gシステム」設計/導入/構築サービスでは、デルのソリューション・サービス・デリバリーによる「Dell|Oracle オールインワン・インフラストラクチャ・サービス」を提供する。また、両社はすでに、エンタープライズレベルのLinuxソリューション実現のため連携しているが、これを強化し、デルは「Oracle Enterprise Linux」を同社の顧客に提供していく予定だ。