IBMは3日(現地時間)、インドのバンガロールに新しい「Autonomic Computing Technology Center」(オートノミック・コンピューティング・テクノロジー・センター)を開設したことを発表した。オートノミック・コンピューティングに関するインドのビジネスパートナーおよび顧客からの強い要望に応えるものだという。

新センターは既存のIndia Software Laboratory(インドソフトウェア研究所)を拡張する形で開設され、グローバルでのIBMのオートノミック・コンピューティングに関するイニシアティブをさらに推進することに従事する。IBMは過去5年にわたってオートノミック・コンピューティングに取り組んでおり、ITシステムにインテリジェンスを与え、プロセスを自動化することで複雑性を軽減していくことを目指している。

新センターには35名以上の開発者/エンジニアが所属し、新しいオートノミック・ソフトウェアの開発やテスト/サポートなどを行う。全世界のIBMのSoftware Development Laboratories(ソフトウェア開発研究所)との密接な連携に基づいて活動するが、オートノミック・コンピューティングに関しては、新センターと米国北カリフォルニア、カナダのトロントの計3拠点が全世界向けのソリューション開発を担当していくことになる。

なお、新センターは2005年7月に日本の大和事業所内のソフトウェア開発研究所に設立されたセンターとも連携していくという。日本のセンターでは過去2年にわたってオートノミック・コンポーネントやツールの開発や、日本の顧客やパートナーへのサポートの提供、標準化の推進などを行ってきた。日本のセンターはインドのソフトウェア開発研究所との密接な協力関係を保っており、その協力関係は新センターにも引き継がれるという。

IBMのIndia Software Laboratoryのバイスプレジデント Harish Grama氏は、「自己管理型のオートノミック技術は全世界のさまざまな業界から必要とされているが、特に成長が著しいインド、ASEAN、アジア太平洋地域の企業との関わりが深い。バンガロールの新しいオートノミック・コンピューティング・センターはインドでのIBMの研究開発への取り組みの存在感を高め、地元の顧客やパートナーの要望に対するIBMの対応能力を強化することになる」とのコメントを寄せている。