米Microsoftは2日(米国時間)、Windows Vista Enterprise向けの新ライセンス「Windows Vista Enterprise Centralized Desktops (VECD)」を発表した。新ライセンスを適用することにより、ディスクレスPCとそれを一元管理するサーバという、従来は想定されていなかったWindowsのデプロイが可能になる。

VECDは、Windowsおよび各種データをローカルに保存せず一元管理する「ディスクレスPC」、および仮想マシンとしての活用を想定したライセンス。対象システムはWindow Vista Enterprise Edition、さらに有料メンテナンスサービス「Software Assurance」を契約した企業に対し提供される。基本的にはSoftware Assuranceの変更契約であり、サブスクリプション費用は機器単位で年間利用料が発生するが、機器がPCかシンクライアントかで金額が異なる。

同社Windows Buisiness GroupディレクターScott Woodgate氏は、VECDを必要とするシステムには高速な回線網など膨大なコストがかかるため、最先端技術を強く指向する団体向けの発展途上の技術だと前置きしたうえで、「これらのオプションを提供することに込めた我々の望みは、技術的な解決策の提供により市場が革新し続けることだ」と、市場の将来性に期待を寄せた。