米『The Wall Street Journal』紙は2日(米国時間)、米国のオンライン広告企業DoubleClickの買収をめぐり、Googleも名乗りを上げていると報じた。同誌は3月28日、Microsoftら数社がDoubleClick買収交渉を進めていることを報じたが、さらにGoogleが戦線に加わったことで、オンライン広告の老舗をめぐる争いは熾烈な様相を呈してきたと言えそうだ。
同紙によれば、DoubleClickの買収にはMicrosoftのほかYahoo!やAOLも手を挙げているという。現在のDoubleClick最大株主であるサンフランシスコの投資会社Hellman & Friedman(以下、Hellman)は、最低入札金額として約20億ドルを提示しているというが、身売り先の候補にGoogleが加わったとなれば、さらなる上乗せも十分に考えられる。
DoubleClickは同社のターゲティング広告配信技術「DART(Dynamic Advertising Reporting & Targeting)」で90年代後半にインターネット広告のトップに躍り出たが、2005年に約11億ドルでHellmanに買収された。以後、HellmanはDoubleClickの事業再編を積極的に行い、2006年のDoubleClickの売上高は約1億5,000万ドルと言われている。
「買収交渉はいまだ流動的」と同誌は報じているが、数日中には"勝者"が発表される可能性が高いという。