ホンダには「タイプR」(TYPE R)という高性能なクルマがあります。現行のラインアップでいえば、「シビック」に高性能バージョンの「シビック タイプR」があるといった具合です。ところで、タイプRの「R」とは何の略なのでしょうか? モータースポーツで有名なホンダですから「R」から始まる答えは簡単に予想できそうなのですが、ちょっと待ってください! 実は、このRには2つの意味があるんです!
「R」の登場は「NSX」から
タイプRの初代は1992年11月に発売となった「NSX タイプR」(NSX-R)です。スーパーカー「NSX」の特別バージョンとして登場しました。もともと軽いオールアルミボディのNSXにさらなる軽量化を施した結果、車両重量は1,230kgまで軽くできたとのことです。開発中のNSX-Rプロトタイプで鈴鹿サーキットを走ったアイルトン・セナは、クルマから降りると「Comfort!」との感想を残したとか。
ホンダの公式HPにある「Honda Stories」というページを読むと、初代NSXが登場したころの日本は、F1日本グランプリ(鈴鹿サーキット)初開催を受けて「空前のF1ブーム」に沸いていたそうです。そんな中、ホンダの技術者たちは「誰もが驚くほど速いスポーツカーを作りたい」との情熱を燃やし、初代NSXオーナーからの「もっとサーキットを攻められるクルマが欲しい」との声に後押しされる形で、NSX-Rの具体化に向けて進んでいったそうです。
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