筆者の1990年式「ゴルフⅡ GLi」のボディカラーは、フォルクスワーゲン(VW)&アウディの純正色である「ロイヤルブルーメタリック」だ。カラーナンバーはLA5U、俗に言う「濃紺」である。カッコいいのだが、問題は汚れが目立つこと。なんとかしたくて“純水”洗車を体験してきた。
花粉は飛ぶし黄砂は飛来する日本で
実は、筆者がこれまで乗ってきたクルマのボディカラーは圧倒的にシルバーが多かった。ゴルフⅢのVR6、ゴルフⅣ GTIのCOXチューニングカーC18TR、BMWの525iツーリング(E34)、同318iツーリング(E46)、メルセデス・ベンツのS124(E220)、同W124(280E)など、どれもがそうだった。
あくまで個人的にだが、ドイツ車にはシルバーが一番よく似合うと思っている。それに、単純に汚れが目立たないという、露天駐車のオーナーにとって見逃せないメリットもあった。
さて、今回のゴルフⅡは「濃紺」ボディだ。春になると大量に飛散する花粉や大陸からはるばる飛んでくる黄砂がボディに付着すれば白っぽくなってしまうし、そこにパラパラッと雨なんかが降ってしまうと、もう目も当てられない。クルマをキレイに保っていくにはどうすればいいのだろうか。
「ビューティフルカーズ」で“純水”洗車を体験!
この問題で救世主となってくれたのが、自宅(国立市)から1時間ほどの埼玉県入間市にある「ビューティフルカーズ エクスペリエンスセンター」(本社は秋田市)だ。2023年末にルノーのイベントでお会いした同センターの佐藤桃佳さんに聞くと、「それならぜひ一度、来てみてください」とのことだったので、洗車場を併設した店舗を訪れ、実際の洗車を体験させてもらった。
洗車のキモは“純水”を使用して正しくシンプルな方法で作業を行うこと。純水とは水道水に含まれるカルキ(次亜塩素酸カルシウム=固形の消毒剤)やミネラル成分(カルシウムやマグネシウムなど、地域によって種類や量が異なるらしい)をイオン交換樹脂で除去した水のことで、同社では水道の蛇口につないで使用する市販品(カートリッジを1個使用する1万9,580円の個人宅用「ピュアニッシュ」から、性能が5倍になった大型の「ピュアニッシュPro」まである)を用意しているそうだ。
作業の行程は簡単かつ合理的。以下のような流れだ。洗車講習会を行っているそうなので、詳細は参加して確認してみてほしい。
①「弱酸性シャンプー」でバケツにたっぷりと泡を作って専用の洗車用スポンジに含ませたら、純水でシャワーしたクルマを上から下への順番で洗い、すぐに泡を流す。
②ミネラルや鉄分を溶解する「ウォータースポットリムーバー」をマイクロファイバークロスに含ませ、塗れたボディを優しく拭き取る。
③再びシャワーした後、塗装面の汚れを除去しつつ、汚れがつきにくい皮膜を形成する「イージーグロスコートナノ」をマイクロファイバークロスに含ませて再び拭きあげる。
作業自体は1時間程度で終了。仕上がりはワックスのような油っぽさとは一味も二味も違う、スッキリ・さらりとした見事なものだ。これは病みつきになりそう。
黄砂が飛来してすぐに雨が降った日の翌日だったこともあってか、作業中には立川市からアルファード、国分寺市からポルシェが来店して洗車をしていった。関東圏だけでなく、店舗のある東北や中部地方にも多くのユーザーがいるという。
施工後は汚れがつきにくい超微撥水状態になるという話なので、経過観察してみたい。