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前回から本連載の主役となった「ゴルフⅡ」が納車となったのは2024年3月末のこと。納車の前にはキチンと走るための基本整備のほか、スピニングガレージによる提案や筆者の希望を取り入れた“おすすめ”作業を実施してもらった。今回はその模様をお伝えしたい。

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2 名車と暮らせば~「ゴルフⅡ」との悲喜こもごも~

名車「ゴルフⅡ」(1990年式)に乗るため、どんな整備を行ったのか

MAY. 20, 2024 11:30 Updated DEC. 23, 2024 17:58
Text : 原アキラ
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前回から本連載の主役となった「ゴルフⅡ GLi」が納車となったのは2024年3月末のこと。納車の前にはキチンと走るための基本整備のほか、スピニングガレージによる提案や筆者の希望を取り入れた“おすすめ”作業を実施してもらった。今回はその模様をお伝えしたい。

メルセデス・ベンツ「W124」との日々を振り返る

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」がついに納車! その前に行った細かい整備の全記録(本稿の写真は撮影:原アキラ)

エクステリアで整備した部分は?

まずはエクステリアから。ゴルフⅡの丸型2灯式ヘッドライトは通常であればH4のハロゲンバルブなのだけれども、そのままでは少し暗いのでLEDタイプに変更した。こちらでも車検は通ると聞いたのも大きかった。おすすめされたのは「CRUIZE」社製のもの。発光色は5000K(昼光色)と3000K(電球色)のどちらかから選べた。クラシックなモデルなので、迷わずイエローの方を選択(2006年以降のクルマは車検で不合格になるらしい)。GTIなどの4灯式だと全て同じ色にする必要があるのだが、2灯式なので費用も抑えられた(交換工賃を含めて約3万円)。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    ヘッドライトのバルブはイエロー(3000K)のLEDタイプに取り替えた。グリルにはJAFの金属製バッジも取り付けた

シルバー部分が剥がれていたリアのVWマークとGOLF GLiのエンブレムは新品に交換。フロントグリルには当時の定番である金属製の「JAF」バッジを、リアハッチにはドイツ車であることを示す「D」のビークルアイデンティティマグネットシートLサイズを取り付けた。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • 左端が交換前。中央が新品に取り替えたGOLF GLiのエンブレム。ドイツ車であることを示す「D」のビークルアイデンティティマグネットシートLサイズも取り付けた。右端は新品に取り替えたリアのVWエンブレム

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • リア左側のドアノブの動きが渋かったので調整した

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    リアのガラス窓は懐かしの手回し式レギュレーター。こちらの動きもチェックした

昔のクルマに乗るならインテリアの整備を入念に!

3速ATの大きなT字型シフトレバーが鎮座するインテリアでは、まず、ひび割れたダッシュボードを隠す(?)ため、オリジナルのダッシュマット(1万2,650円)を装着。ダッシュの全面張り替えとなると20万円ほどかかるらしい。

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    センターコンソール(というほど立派なものではないけれど)に大柄なT字型シフトレバーを持つ3速ATモデルだ

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    便利なキーレスの集中ドアロックも取り付けた。開閉に合わせて上下するロックピンはオプションのゴルフボール型。昔乗っていたゴルフにもつけていた

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    あわただしく整備中のGLiの室内

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    リアハッチのキャッチを調整した

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    リアハッチのバキューム式ロックを調整・交換した

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    ゴルフⅡのヒューズボックスはステアリングボックス右下のダッシュ内にある

オーディオは前オーナーが取り付けていたKENWOOD「U330」から、筆者のこだわりでW124にも装着していたナカミチ「CD500」をネットで手に入れて(約4万円)換装。背後のAUX端子にBluetooth受信機を取り付けて、iPhoneの音楽やラジオを聴けるようにした。CD500のイルミネーションカラーは変更が可能で、当時のクルマに合わせたデフォルトのアンバー系からゴルフの照明に合わせたグリーンに変えている。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    前のオーナーが取り付けたKENWOOD製のオーディオ

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
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  • オーディオをナカミチの「CD500」に交換。パナソニックのポータブルナビ「ゴリラ1500」はダッシュの一段低い場所に取り付け、スマホをワンタッチで取り付けられるbelkinのマグネットチャージャーをナカミチの横の運転席側に取り付けた

1990年式GLiは前後4スピーカー仕様。この個体はリアスピーカーのみKICKER社(米国)製の「CSC46」に変更されていた。せっかくなので、フロントスピーカーも同じ会社のコアキシャルタイプ「CS350」を取り付けることにしたのだが、取り外したノーマルスピーカーはなんとドイツの「ISOPHON」(イソフォン)社製。34年間も音を鳴らし続けたのは同社の特徴である紙のユニットだ。背面には純正パーツであることを示すVWマークと「MADE IN TUNISIA」の文字がはっきりと読み取れて、当時の“舶来品”(死語?)らしさが感じられた。

車内の音源であるiPhoneのホルダーとして、オーディオの横にある空きスイッチ部分に「belkin」社製のマグネティックワイヤレス・カーチャージャー「BoostCharge」を加工して取り付けた。MagSafeによりワンタッチでQi充電や再生ができて便利だ。このスイッチ部には、リアのデフォッガの他にアンテナの伸縮ボタンがついている。「radiko」を使わずにラジオを聴くときには、このボタンを押せばボンネット左側からロッドアンテナがスルスルと伸びていって電波を受信する仕組みになっている。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • フロントスピーカーを30年以上働いた純正の独ISOPHON(made in TUNISIA)製から米KICKER(made in CHINA)製に交換

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    リアスピーカーはすでにKICKER製に交換されていた

ナビについては①スマホのGoogleマップ、②最近流行りのディスプレイオーディオ、③馴染みのポータブルナビという3つの選択肢があった。本命だったディスプレイイオーディオは、フローティングタイプで1DINサイズに対応するもの(ビッグDA、9インチで10万円前後)がアルパインから出ていて、厚木にある直営店まで行って確認してみたのだが、「ひょっとしたら取り付けられないことがあるかも」との返事をもらったのでヤメにすることに。結局、今までも使っていて画面操作などに慣れているパナソニックの7インチポータブルナビ「ゴリラCN-G1500VD」(約5万円)に決めた。あとになってパイオニアからも同様のものが出ていることに気がついたのだが、時すでに遅し。何かのタイミングで検討してみたい。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
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  • ダッシュボードはひび割れ状態だったので、布製のダッシュマットを装着。オーディオやナビを取り付けたダッシュボードの仕上がり具合はこんな感じだ

ゴルフⅡはダッシュボードの上面が高い位置にあるため、ナビを正面ぎみの位置に取り付けると視界が遮られてしまうので、一段低い助手席側に近い場所に設置した。目的地に近くなったときには視線移動が少ない場所にあるスマホのGoogleマップを立ち上げればいいので、普段使いには問題なさそうだ。

車体を含め、全部でいくらかかった?

そんなこんなで、やって来ました! 待望の納車日。この日は若いカップルが購入した多摩ナンバーのCiが最初に“納車式”に臨んだ。クルマは紺ボディに左ハン、三角窓付きの初期型モデルで、小林則夫工場長から丁寧なインストラクションを受けたのち(古いクルマなので、とにかく丁寧に扱うこと! というのがメインのようだ)、その場にいるスタッフとともに全員がクルマの周りを囲んで記念撮影。カメラマンは中西メカの担当だ。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」
  • 若いカップルが購入した初期型ゴルフの納車式の模様

それが終わってから、ついに我がGLiの記念撮影に。田中代表や整備を担当してくれた小磯メカなどがそろう。和気あいあいの雰囲気は最高だ。長男と共に乗って来たW124との記念撮影も行った。1980年代後半から1990年代前半という同じ時期に登場したドイツの高級車と大衆車との対比が面白い。スピニングガレージ周辺は畑が広がる静かな農村地域なので、そこで初試乗。ブルブルとした乗り心地と走りの感覚は当時の雰囲気のままで、懐かしくてとてもいい。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    ゴルフⅡ GLiの納車式の記念撮影の様子。右からスピニングガレージの田中延和代表、最初に購入を相談した野崎啓輔メカ、整備を担当してくれた小磯龍一メカなどスタッフ全員が集合してくれた(撮影は筆者)

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    1980年代後半から1990年代前半に世界中で活躍したメルセデスW124(1993年式)とVWゴルフⅡ(1990年式)の2ショット。“名車”の主役交代のシーンだ

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    スピニングガレージ周辺の農道で早速試乗してみた。とにかく楽しい!

契約書を見ると、車両本体価格168万9,262円、納車整備代40万8,738円、追加整備代37万6,640円などで、支払い総額は251万8,800円となっていた。

  • フォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」

    トータルで251万8,800円のお支払いとなった(ナビ、オーディオの購入費用を除く)


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※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。