マイナビニュースマイナビ
Large

いすゞが普通免許で運転できるトラック「エルフミオ」のカスタム車を「東京オートサロン2025」に出展した。実物を見て思ったのは、エルフミオはアウトドア仕様にして、趣味のアイテムを満載して出かけても楽しそうなクルマだということ。担当者に話を聞いた。

( Car )

いすゞ「エルフミオ」のアウトドア仕様は量産も視野? 趣味人の相棒に最適かも

JAN. 11, 2025 10:00 Updated JAN. 10, 2025 20:33
Text : 藤田真吾
Share

いすゞ自動車が普通自動車運転免許(普通免許)で運転できるトラック「エルフミオ」のカスタム車を「東京オートサロン2025」(1月12日まで幕張メッセで開催)に出展した。実物を見て思ったのは、エルフミオはアウトドア仕様にして、趣味のアイテムを満載して出かけても楽しそうなクルマだということ。いすゞA&Sの担当者に話を聞いてきた。

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」

    いすゞ「エルフミオ」のアウトドア仕様に「東京オートサロン2025」で遭遇!

トラックでアウトドアという挑戦

「エルフミオ」(ELFmio)はいすゞ自動車が2024年7月に発売した小型ディーゼルトラック。オートマチックトランスミッション(AT)限定の普通免許でも乗れる“だれでもトラック”がキーワードで、オンラインで購入できる点も斬新だ。

東京オートサロン2025では、いすゞ純正用品の開発・販売などを手掛けるいすゞA&Sが「ELFmio CUSTOMIZE Lab.」(エルフミオ カスタマイズ ラボ)をテーマとしたコンセプト車両3台を展示している。中でも気になったのは、モスグリーンっぽいボディカラーに黒のパーツを組み合わせたアウトドアテイストのコンセプトトラック「ELFmio CROSS CONCEPT」だ。一目見て「カッコいい!」と思えた。こんな世界観のトラック、見たことない。

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • トラックでアウトドア……軽トラックでなら見たことがあるが、このサイズのトラックでこういうコンセプトを打ち出したクルマは珍しい。いすゞA&S担当者は「私見ですけど、おそらく他にはないのでは……」と話していた。ベースとなっているのは「エルフミオ」の最上級グレード「SEカスタム」(シングルキャブ、平ボディ)だ

いすゞは2024年に東京オートサロン初出展を果たした。その際にはアウトドアブームを受けて、「トラックでアウトドアができないか」というコンセプトで作った「ELFmio OUTDOOR EDITION」を展示していた。その進化版が、今回の「ELFmio CROSS CONCEPT」だ。

  • いすゞ自動車「ELFmio OUTDOOR EDITION」
  • いすゞ自動車「ELFmio OUTDOOR EDITION」
  • こちらが「東京オートサロン2024」に出展した「ELFmio OUTDOOR EDITION」だ

仕事にも遊びにも使えるトラック

「今回は現実味を帯びたモデル」となっており、「量産化も含めて考えていきたい」というのがいすゞA&S担当者のコメントだ。量産化にこぎつけた場合の売り方については、パーツ販売やフルパッケージでの販売などいろいろな可能性があるらしい。「そのまま販売できるわけではなく、特に車両の下回りは開発中、検討中の部分もあるのですが、上のキャブの部分(荷台の上のフレームや柱の部分)は、なんとかこのままいけないかと考えています」とのことだった。

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • 荷台の上の架装部分は軽トラックのカスタムなどで実績がある兵庫県の「ハードカーゴ」(HARD CARGO)と協力して作ったそうだ

「クロスコンセプト」という名前は「普段の仕事、現場でも使えて、休日は遊びにも使える」という考えで名付けた。荷台の上の部分にはヘルメットや道具類をひっかけておくためのフックなどが付いていて、実用性も高いそうだ。もちろん、趣味に特化したアイテムもたくさん積める。

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」

    上の方に付いている布を巻いたような形状のものは「サイドオーニング」だ。3mくらい引っぱり出せるらしい

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • こだわりはフェンダーなどに施した「ラプター塗装」。軍用車両にも採用されている塗装で、傷に強いそうだ。触るとざらざらしているのだが、何より見た目の雰囲気が抜群だ

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」

    「細かいんですが、ステップの部分にもラプター塗装をしています」と担当者。楽しんでコンセプトモデルを作っているのが伝わってくるような話しぶりだった

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」
  • トーヨータイヤがクルマの雰囲気に合わせて特別に作ったコンセプトタイヤを装着。ブロックパターンのアウトドアタイプだ。黒いホイールがシブいが、タイではこの色がいすゞの車両に純正で採用されているらしい

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」

    ワークライト(照明)はアウトドアでも仕事の現場でも活躍しそう。かなりまぶしいらしく、展示車両は消灯していた

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」

    ボディカラーは「エルフミオ」最上級グレードの専用純正色。ミリタリー風のカスタムにぴったりだ

「ELFmio CROSS CONCEPT」のこの雰囲気、本格オフローダーやアメリカ製の超大型バンなどに乗っている人にも刺さるのではないだろうか。せっかくオンラインで買えるトラックなのだから、PCやスマホで自分なりのカスタムを試したうえで、気に入った仕様にして買えるような仕組みにすれば受けそうな気がした。

エルフミオの最上級グレードは「乗用車と変わらないレベル」の装備が売りだと担当者。電子パーキングブレーキ、電動格納ミラー、シートヒーターなどが標準装備となる。車幅は1,695mmとかなりコンパクト。最小回転半径は4.4mで小回りも利く。カスタム車が実際に発売となれば、趣味のクルマとして買う人が出てくるかも? 夢の広がるトラックだった。

  • いすゞ自動車「ELFmio CROSS CONCEPT」

    「ELFmio CROSS CONCEPT」の装着アイテム一覧

  • いすゞ自動車「ELFmio ADVANCED CONCEPT」

    「ELFmio CUSTOMIZE Lab.」コンセプト車両3台のうちの1台「ELFmio ADVANCED CONCEPT」。近未来感漂うエアロダイナミックなスタイリングが特徴だ。こちらも実現性を意識したパーツで構成しているとのこと

  • いすゞ自動車「Travio」

    「ELFmio CUSTOMIZE Lab.」コンセプト車両3台のうちの1台「Travio」。普通免許で運転できるキャンピングカー専用シャシ「Travio」に日本特種ボディ―が架装した多目的キャンピングカーだ


Share

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。