凸版印刷は3月3日、日本ICカードシステム利用促進協議会(JICSAP)が本年度実施した「HCE 技術検証」に参画したと発表した。

訪日外国人旅行者の数が年々増加しており、2014年には年間1300万人を突破。現在、訪日外国人が免税品の購入を行うにはパスポートを提示し、免税店がこのパスポートの情報を記入した記録票に購買品情報を記録する必要があるが、購入品数も増加傾向にあるという。

このことから、この記録票の作成に時間がかかり、記録票をパスポートに貼付する必要があることから、パスポートの使い勝手が悪くなるなどの点が懸念されている。

今回、実施される技術検証では、凸版印刷が開発した、NFC対応スマートフォンを用いてクラウドサーバ上の情報にアクセスするHCE方式を用いたアプリケーションを活用。

具体的には、免税店の「輸出免税品購入記録票」作成に利用するパスポート情報を、NFC対応スマートフォンで読み出し、作成した記録票を再びクラウドサーバ上に格納。

出国時に税関で記録票を確認する一連の流れについて、パスポート情報や記録票の読み出し時間の計測とクラウドサーバとNFC対応スマートフォン間の通信安定度の影響などを検証し、商用化に向けた課題抽出を行っていくという。

具体的な技術検証手法