NTTドコモは26日、都内で記者会見を開き第1四半期決算を公表した。記者会見の最後に行われた質疑応答では「iPhoneは導入するのか?」「Tizenの進捗は?」などについて質問が及んだ。また、ツートップ戦略から漏れた日本メーカーがスマートフォン事業を縮小しようとしている件についても言及があった。

加藤薫社長。ドコモの2トップ戦略は「ここ3、4年で色々な競争があった結果」とコメント

都内で行われた記者会見では、第1四半期決算についてNTTドコモの加藤薫社長から説明が行われた。最後に質疑応答の時間がもうけられ、同氏が記者団の質問に回答した。「iPhoneを導入するかどうか」については、これまで通り「市場の動向を注視し、常にあらゆる選択肢を検討していく」というスタンスに変わりないとのこと。今回も抽象的な回答しか得られなかった。

第3のOSとして注目されているTizenについては、「私も関知していないような報道が一部でされていた。私の知る限りでは、冬の導入に向けて順調に推移している」と回答した。一方でWindows Phone 8については「それほど進捗がないように聞いている」と答えるのみだった。

第1四半期決算では、NTTドコモが2013夏モデルのツートップ戦略として大々的に売り出している「GALAXY S4」「Xperia A」2機種の販売が好調であることが公表された。しかしその陰で、ツートップ戦略から漏れた既存の国内電気メーカーの機種は販売が伸び悩んでいる。パナソニックやNECカシオモバイルコミュニケーションズが、今後スマートフォンの開発を控えるのでは、といった報道も一部でされている。

この件について聞かれた加藤社長は「他社さん個々の話になるので、詳しいコメントは控えさせていただきたい」としつつ、「ここ3、4年で色な競争があった結果だと思っている」との考えを示した。

今後の販売戦略に響くことはあるか、という質問には「もちろん影響はあると思う。ただ、これまでNTTドコモとお付き合いいただいてきたということで、今後もお付き合いいただけるのではないかと思っている」と回答した。該当のメーカーがNTTドコモに端末を供給するのかしないのか、まだ加藤社長の元には報告が来ていないという。

5月に販売を開始した2013夏モデルのツートップ。今日現在までにGALAXY S4は約55万台、Xperia Aは約110万台を出荷した

今年の冬はトレンドを見極めた上で、「ワントップになるかツーかスリーか分からないが、できるだけお客さんに選んでいただけるラインナップにしたい」としている。ただ、例えば新モデルを20機種も揃えるようなことはしない方針だという。