ストラトスフィアは、SDN技術によってオフィス内の有線LANと無線LANの柔軟な統合管理を可能にする仮想ネットワークソリューション「OmniSphere」を開発し、2013年8月を目処に提供開始することを発表した。商用化に先駆け、6月12日から幕張メッセで開催されるInterop Tokyo2013において、「SDN ShowCase」に参考展示する。

ストラトスフィアは、SDNをベースとした基盤ソフトウェアの研究開発を行う企業として、インターネットイニシアティブ(IIJ)とACCESSの合弁で設立された。同社は、クラウドやデータセンター内に分散した仮想マシン群を接続するネットワークを、仮想的に構築・制御するためのソフトウェア「Stratosphere SDN Platform」の開発に取り組んできた。

今後はこれだけでなく、幅広い通信ネットワーク、企業内ネットワークにも仮想化技術を応用し、「NaaS(Network as a Service)」の適用範囲を広げるためのソフトウェアプラットフォームの拡張を目指すという。OmniSphereの商用化と同時に、国内のネットワーク機器メーカーへOmniSphere対応スイッチや対応アクセスポイントの製品化を提案していく。

OmniSphereは、SDN技術によって、企業の物理ネットワーク上に柔軟な仮想レイヤー2ネットワークを構築できるソリューションである。これにより、企業のオフィスフロアや拠点間を結ぶ広域ネットワークをまたいで、PCやスマートデバイスといった端末と、物理サーバやクラウドサーバを同一の仮想ネットワークで接続・管理できるようになる。従来は組織変更やレイアウト変更のたびに再構築・設定していたオフィスネットワークが、ユーザー端末を認証するだけで自動設定されるため、管理運用の負荷を軽減することができる。

OmniSphereの構成イメージ