ソフトバンクによる買収に合意した米携帯電話3位のSprint Nextelが、高速無線通信サービスを提供する米Clearwireの経営権を取得する。Clearwire創設者Craig McCaw氏のEagle River Holdingsから、SprintがClearwire株を購入することが米証券取引委員会に提出された書類から明らかになった。Sprintはすでに提携を通じてClearwire株の48.1%を保有しており、追加購入によって出資比率は50.8%に達する。

ClearwireはWiMAXの商用サービスを米国でいち早く開始し、現在はTD-LTEネットワークの構築を進めている。ソフトバンクが201億ドルでSprint株の70%を取得する合意が完了すれば、ソフトバンクはSprintを通じてClearwireが持つ周波数帯域やデータ通信技術を手中にすることになる。

米メディアの報道によると、17日(米国時間)に米通信大手AT&TのバイスプレジデントBrad Burns氏がソフトバンクの影響力を懸念する声明をリリースした。「ソフトバンクがSprintを買収し、Clearwireをコントロールする力を得れば、日本の通信大手企業の1つが(米国の)他の企業よりも米国の無線周波数帯に大きな力を及ぼすことになる」と述べている。