NECは9月4日、顔認識や人物検索などの映像解析を行う監視カメラシステムにおいて、一台のサーバで従来比3倍の映像を処理できる、大規模映像処理技術を開発したと発表した。
同社では、同技術を用いて、人の特徴(顔、服装)情報や不審行動を解析する映像監視システムへ適用し実験を実施。その結果、従来のすべての映像を解析処理していた場合と比較して、一台のサーバで解析可能なカメラの台数が、10台から30台と3倍に増加することを確認したという。
同技術は、監視カメラで撮影した映像の内容に応じて、解析処理の実行を制御するもので、例えば、人物の映っている映像のみ解析をする、重要性の低い場所は解析の頻度を抑えるなどの制御を行うことで、処理を効率化する。
主な特徴として、映像に人が映りこんでいるものは優先して処理し、人がいなくなったら解析頻度を下げる、場所や時間帯に応じて解析頻度を調整するなど、検出精度を維持しながら処理を効率化を行い、監視カメラで撮影した映像の内容に応じて、解析処理の実行を制御する。
また、解析処理の制御をシステム上で設定変更可能にし、これにより、必要最小限の映像だけの解析、最重要エリアの映像解析の即実行など、性能要件に応じた解析処理の制御を設定できるようになった。