大容量ファイルの社外送信は治外法権?

社外とファイルのやりとりをするにあたっては、なんらかのルールを設けている企業が多い。特にセキュリティを意識して、暗号化や外部サービスの利用制限を行っている例が多いが、そのルールは現場で守られているだろうか?

現場では、社外とファイルのやりとりをするシーンが多い。単純に文章を中心としたドキュメントや数枚の写真程度ならばメールに添付すればよいが、これが大量に図や写真を貼り付けたドキュメントだったり、数十枚から数百枚の写真だったらどうだろう。写真を数枚ずつ、数十通のメールに添付して送るというのは送信者にとっても受信者にとっても迷惑だし、1ドキュメントで大容量な場合には分割送信もできない。

そういう場合に利用されているのが、ファイル転送サービスだ。今や1GB近くの容量を無料で利用できるサービスもある。とりあえず手元にあるファイルが先方に届きさえすればよいのならば十分だ。また、中には物理的な送付を選ぶ人もいるだろう。USBメモリやCD-Rにデータを保存し、それを送付するというやり方だ。

こうした方法を企業が全面的に肯定することはできないだろうが、現場としては他に方法がないのだから仕方がないというところだろう。業務をスムーズに行うためには多少社内ルールから逸脱しても仕方がないというシーンは多々あるが、大容量ファイル転送も企業の治外法権にするしかない状況だ。しかし、こうした手法にはさまざまな問題がある。

無料ファイル転送サービスは信頼できる?

まず、ファイル転送サービスは企業側がどんなサービスを現場が利用しているのか把握しづらいという問題がある。アクセスログなどを丹念にたどれば利用実態を把握することは可能だろうが、社員が個々に見つけて利用しているサービスの安全性や運営事業者について全て審査するというのは難しいだろう。

企業側で許可を出せていないということは、予算をとって有料サービスを使うことはできないという意味でもある。中には海外企業のサービスや、個人で運営しているものもあり、とても安全にファイル交換ができると胸をはって言える状態にはない。現場のユーザーもそうした危険性はある程度認識しているだろうが、予算がないのだから無料のものを使うしかない状態だ。

また、気軽に使える無料サービスの中にはアップロードしたファイルを自分で削除できない場合もある。先方にURLを通知してしまってからファイルを修正したいと思ったら、再度正しいファイルをアップロードして送信しなければならない。誤って個人情報等が含まれるファイルをアップロードした場合等には大きな問題になりかねない。

物理的な送付は紛失・破損が怖い!

ファイルを保存したメディアを物理的に送付する方法はどうだろうか。これはファイル転送とは違って盗聴や悪意ある運営者という危険性は少ないだろう。しかし紛失等の問題は残る。

宅配便や郵便を数多く扱っていれば、何度か事故を経験しているものだ。荷物が破損することや、配送ミスで意図した相手ではない所に届いてしまったり、荷物が紛失されるということはどうしても発生する。事故が出た時に戻ってくるか、最悪でも完全にメディアが破壊されてしまえばよいが、どこかで誰かに拾われてしまうと大きな問題になる。

また、物理的な配送には時間と費用がかかるという問題もある。安価に送付できる郵便や宅配便は最短でも1日程度送付に時間が必要だし、数時間で送付できるバイク便等だとかかる費用が大きくなる。修正しながらファイルを頻繁にやりとりしたいという業務の場合には、使い勝手が悪すぎる。

管理者も現場も納得できるファイル共有サービス「Webhard」

では、どうしたらよいのだろうか。以前から企業向けのファイル共有サービスは存在するが、セキュリティを強化しすぎて使いづらいものも多かった。どういうサービスでも同じだが、セキュリティの堅牢さと現場での使い勝手はトレードオフになってしまう。

厳しすぎないセキュリティを持っており企業としても納得できるというラインを探って行くと、すでに企業ユーザーの利用実績があり、日本企業が運営しており、日本語でのサポートが受けられるサービスであることは必須条件になるだろう。そしてファイルへのアクセス権限の付与など基本的なアクセス制限があって欲しい。

一方で現場側では、1度だけファイルを送付すればよいという相手向けに簡易なファイル送信は可能であって欲しいし、頻繁なファイル交換をする相手とはフォルダごと共有するような機能が欲しくなる。さらに別途メール送付や電話連絡を必要としない、相手からファイルがアップロードされればすぐにわかるという機能も欲しい。アクセス権を付与しなければならないならば、簡単にアクセスできるユーザーアカウントが増やせるとなおよい。

Webhardの特徴

そんな、ワガママともいえるような条件を満たしているサービスが、実は存在する。シーイーシーが提供する「Webhard」がそれだ。

すでに韓国で多数の企業採用実績があり、利用料金も5GBで月額2730円(税込)とかなり手頃だ。もちろん容量増加サービスもある。アカウント発行のできる管理者アカウントは1契約につき1つの発行だが、通常のアカウントは追加料金なしで無制限に発行できる。

管理者も現場も納得できる、コミュニケーション機能つきファイル共有サービスがWebhardなのだ。

次回は、このWebhardの特徴や詳細を紹介する。

連載タイトル

第1回 : 大容量データの社外共有 - 現場で使いやすく管理者も納得のファイル共有は?

第2回 : 快適なファイル共有とコミュニケーション機能を搭載した「Webhard」

第3回 : 大容量データの共有やスマホ操作も快適なファイル共有サービス「Webhard」