東芝は15日、液晶テレビ「19P2」を発表した。発売は7月上旬。価格はオープンで、市場価格は5万円前後と予想される。
19P2は、19V型の液晶パネル(1366×768画素)を搭載した地上デジタル放送専用の液晶テレビ。最大の特徴はバッテリーの内蔵で、電力需要のピーク時間帯にAC電源からの電力を消費しないでテレビを見ることができるという点。リモコンには専用の「ピークシフト」ボタンが配置されており、このボタンを押すことで、AC電源からの電力から内蔵バッテリーに切り替わる。バッテリーは、一般的に電力消費が少ない時間帯(夜10時~朝9時)に自動的に充電される。このバッテリーは、停電対策にも有効だ。停電時には、自動的にバッテリー駆動に切り替わり、続けて番組を楽しむことが可能だ。また、19P2には、12セグだけではなく、ワンセグチューナーも内蔵している。これにより、停電でテレビアンテナのブースターに電力が供給されなくなっても、ワンセグ放送ならば見ることが可能だ。19P2にはワンセグ用のアンテナも付属している。ワンセグ放送も12セグ放送もバッテリーでの連続受信時間は約3時間だ。また、「節電モード」も装備。リモコンの「節電」ボタンを押すと節電モードに移行し、画面の明るさや画質などをコントロールすることで電力消費を抑える。節電モードでは、電灯線からの電力で動作している場合には消費電力を約18%削減、バッテリーでの動作の場合には、連続駆動時間が約4時間に延長される。
また、同社では19P2と同時に低消費電力で待機を行うためのチップ「ecoチップ」も発表した。一般的にテレビは、待機時でも電源回路、リモコン受信部などは通電された状態になる。しかし、ecoチップを使用した待機状態では、AC電源からはリレーで切り放され、コンセントを抜いたのと同じ状態になる。コンセントを抜いた場合、当然、コンセントを差し込むまではリモコンで操作を行ってもテレビは反応しない。ところがecoチップを使ったテレビでは、リモコンの電源ボタンを押すと普通にテレビの電源が入る。これは、テレビ内にecoチップの電源として使用するためのキャパシタが装備されており、ここに蓄えられた電力だけでecoチップが動作するため。これにより待機電力を完全にゼロにすることが可能となる。同社では、このecoチップを使用し、待機電力をゼロにしたレグザとレグザブルーレイを今年度中に商品化するとのことだ。