IDC Japanは12月13日、、国内携帯電話市場の2010年第3四半期(7月~9月)の出荷台数を発表した。これによると、同期の携帯電話の国内出荷台数は、対前年同期比18.9%増の866万台となった。この結果、国内携帯電話市場は前四半期に引き続き4四半期連続のプラス成長を記録した。
プラス成長の要因としては、「ソフトバンク向けアップル製iPhoneの出荷台数が100万台を超えてスマートフォン需要を牽引したこと」、「スマートフォンに限らず、上位機種から中・下位機種でも堅調な販売の伸びがあったこと」が挙げられている。
ベンダー別では、シャープがシェア18.8%で18四半期連続でトップを獲得した。第2位は、NTTドコモ向けに積極的に新機種FOMAを供給したパナソニックモバイルコミュニケーションズがシェア16.6%を獲得し、前回の4位から順位を2つ上げた。安定した「らくらくホン」人気に加え、FOMA上位機種での販売が好調な富士通は、前回の第2位から1つ順位を下げたがシェアは15.1%を維持し、前回同様トップ3入りした。第5位には、国内最大の販売台数を記録しているiPhone 4を出荷するアップルがシェア12.2%で、国内市場で初のトップ5入りを果たした。
携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの木村融人氏は、2010年の見通しについて、「第4四半期はシャープ製品を中心とした新規スマートフォン出荷が大幅に増加する可能性が高いため、同四半期のスマートフォン出荷比率は20%を超え、年間出荷台数もプラス成長になる可能性が高くなっている」と分析している。