先日発表されたMacBook Airの発送が開始され、一部ユーザーの手元に届き始めているようだが、同マシンにはAdobeのFlashプラグインがデフォルトの状態でプリインストールされていないことが判明し、話題になっている。同時にAppleは開発者向けのアナウンスでMac OS X向けのJavaアップデートを現行バージョンで打ち切る方針も示しており、今後発売される新マシンや次世代Mac OS X "Lion"では、これらのフレームワークが提供されない可能性が高まっている。
MacBook Airにデフォルト状態でFlashプラグインが存在しないことは、EngadgetがAir発表日に報告している。後にReutersなどのメディアが報じたところによれば、Appleは10月22日(現地時間)になり「今後Flashプレイヤーのプリインストール提供は行わない」ことを正式発表しており、意図的なものであることを認めている。こうした措置が行われても現状でユーザーはFlashプレイヤーを個別にAdobeのサイトからダウンロードし、Mac OS Xマシンに導入することは可能だが、すべての作業を手動で行う必要がある。Flashのことを知らないユーザーにはプラグインが存在しないため、Webページの空白に何が存在しているのかを認識できず、対処できない可能性がある。
またAppleは21日、Mac OS Xの開発者向けページの中でJavaアップデートに関する重要なアナウンスを行っている。それによれば、Mac OS X向けのJavaアップデートは「Java for Mac OS X 10.6 Update 3」をもって終了され、以後のAppleによるJavaランタイムのポーティングは行われないという。そのため開発者らは今後Mac OS Xとともに提供されるApple製のJavaランタイムには依存しないようにという注意書きが加えられている。つまりMac OS X向けにデフォルトで提供されるJavaは現行のものが最後となり、以後はサポート以外の部分でアップデートは行われないということだ。もし最新のJavaランタイムが必要な場合、サードパーティ製のものを導入するしかない。これを前述のFlashの件と合わせてみてみると、AppleはすでにJava排除に動きつつあり、来年2011年夏の提供が予定されているMac OS X 10.7 "Lion"ではJavaランタイムが削除される可能性が高いといえるだろう。