米HPは9月30日 (現地時間)、同社取締役会がLeo Apotheker氏を社長兼CEOに選出したことを発表した。2010年11月1日より同職に就く。同氏は今年2月まで独SAPのCEOを務めていた。
今年8月6日(同)に、当時HPの社長兼CEOだったMark Hurd氏がセクシャルハラスメント問題の責任を取る形で辞任を発表。HPはCFOのCathie Lesjak氏を暫定CEOに任命して、Hurd氏の後任を探していた。
SAPの長年の幹部だったApotheker氏は、2008年4月に販売責任者から共同CEOに昇格。単独CEOになったものの取締役会と対立し、9カ月足らずで退任することになった。景気減速期の減収減益、顧客との関係悪化などの逆風に直面していたが、SAPは2004年から2009年まで18四半期連続でソフトウエア売上のふた桁成長を果たしており、同氏の退任は驚きを持って受け止められた。HP取締役のRobert Ryan氏はApotheker氏を「テクノロジに情熱を持つ戦略的な思考家であり、グローバル規模の経験と経営者としての実績を兼ね備える」と評価。「彼(Apotheker氏)の米国市場での成功と国際的な経験は、HPがグローバル戦略を進めていくための大きな強みになるだろう」とコメントしている。
HPはまた、Kleiner Perkins Caufield & ByersのマネージングパートナーであるRay Lane氏が取締役に加わることも発表した。同氏は2000年までOracleの社長兼COOとして活躍。現在20以上の企業の取締役を務めている。