米HPと米Oralceは9月20日(米国時間)、HP 前CEOのMark Hurd氏がOralceのプレジデントに就任したのに伴い、HPが米カリフォルニア州上位裁判所に訴訟を起こしていた問題で、和解が成立し、両社の長期戦略的提携関係を再確認したと発表した。

Hurd氏を巡っては、HPが8月6日にセクシャルハラスメント行為を理由に、当時プレジデント(社長)兼チェアマン(会長)兼CEOだったHurd氏の辞任を発表数日後にOracle CEOのLarry Ellison氏が友人関係にあるHurd氏を擁護し、HPを非難する文書をNew York Times紙に送りつけ、9月6日にはOracleのプレジデントとして迎え入れることを発表していた。

これを受けてHPは、HPトップとして同社業務のさまざまな事情に精通していたHurd氏のOracleプレジデント就任は、HPに対して不利益をもたらすとして、「非競争条項(Non-compete clause)」への抵触などを理由にカリフォルニア州上位裁判所に提訴していた

こうした問題に対して両社は今回、Hurd氏が機密情報の守秘義務を果たすことを条件にOracleプレジデント職就任を認めることで合意した旨を発表。発表文では詳細を明かしていないが、米国の複数メディアでは、Hurd氏が退職時に受け取ったHP株式約35万株(1400万ドル相当)の保有権利を放棄したことなども伝えている。