HOYAのPENTAXイメージング・システム事業部(ペンタックス)は21日、「PENTAX K-5(ケーファイブ)」を10月下旬に発売すると発表した。本体のみの販売のほか「PENTAX K-5 18-55WR レンズキット」が同時に発売され、「PENTAX K-5 18-135 レンズキット」も11月中旬に発売予定。いずれも価格はオープンで、推定市場価格とセットのレンズは下記の表を参照。
同製品は、「PENTAX K-7」をベースに、より快適で多彩な写真表現を楽しめるモデルとして開発された同社デジタル一眼レフカメラ「Kシリーズ」の最上位モデル。撮像素子に高速・低ノイズの新型CMOSイメージセンサー(有効約1,628万画素)を採用し、高性能画像処理エンジン「PRIME II」との組み合わせで高い解像感と階調豊かな色再現性、最高約7コマ / 秒で連続30コマ(JPEG撮影時)の高速連続撮影を実現している。
通常でISO 100~12,800、拡張設定時はISO 80~51,200という幅広いISO感度設定を実現しており、大口径レンズによる開放撮影や室内・夜景撮影など、さまざまな撮影シーンでの映像表現が可能となっている。
AF測距用の光学系を一新するとともに、撮影時の光源情報も加味することで、より高精度なオー トフォーカスが可能になった11点ワイドAFセンサー「SAFOX IX+(サフォックス ナインプラス)」(中央部9点はクロスタイプ)を採用。AF.S(シングル)モードではフォーカス優先 / レリーズ優先のいずれかを、AF.C(コンティニュアス)モードではフォーカス優先 / コマ速優先のいずれかを撮影シーンに応じて選択できる。本体には専用のAF補助光を搭載し、暗い場所でのピント合わせが容易となった。
本体外装に軽量かつ堅牢なマグネシウム合金を、シャシーに剛性の高いステンレス合金を採用し、防塵・防滴構造や耐寒性能、10万回の作動に耐える最高速度1 / 8,000秒のシャッター機構などを備えながら、小型化技術の粋を結集して機動性に優れたコンパクトなボディサイズを実現した。
ファインダーには、視野が広く、ピントや構図の確認がしやすい視野率約100%、倍率約0.92倍(50mmF1.4・∞)のガラスプリズムファインダーを搭載。併せて、マニュアルフォーカス時のピント合わせがしやすい「ナチュラルブライトマットIII」フォーカシングスクリーンを採用しており、屋外での視認性や望遠レンズ装着時のホールド性に優れ、撮影に集中することが可能とのこと。
新たにフルHD(1920×1080ピクセル)サイズで25fpsの動画撮影機能も搭載。一眼レフならではの浅い被写界深度やレンズ交換による表現の違いを生かした映像表現、カスタムイメージやデジタルフィルター効果を使用した動画撮影など、幅広い映像表現を楽しむことができる。
そのほか、ぶれを抑えたシャープな画像が得られる同社独自の手ぶれ補正機構「SR」、撮影者の意図や撮影シーンにあわせて画像仕上げを選択できる「カスタムイメージ」機能、カメラ内で画像にさまざまな加工処理を施して多彩な映像表現が楽しめる「デジタルフィルター」、画像のパラメーターを変更して、クロスプロセス処理をおこなったフィルムのように幻想的な色合いに変化させる「クロスプロセスモード」などを搭載し、異なる露出で撮影した画像3枚をカメラ内で合成して超ワイドな階調の画像に仕上げるHDR(High Dynamic Range)機能を大幅に強化し、手持ち撮影でも利用可能になっている。
電源には、専用リチウムイオン充電池を使用し、フル充電で約980枚(ストロボ発光なし)の撮影が可能。インターフェイスとして、USB2.0 / AV出力端子 / HDMI出力端子 / 外部電源端子 / 外部レリーズ端子 / Xシンクロソケット / ステレオマイク入力端子を持ち、記録媒体はSD / SDHCカードに対応する。
突起物を除いた本体サイズは約131(W)mm×97(H)mm×73(D)mmで、バッテリーとメモリーカードを含めた本体重量は約740g。
キット | レンズ | 推定市場価格 |
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PENTAX K-5 キット(本体のみ) | - | 14万円程度 |
PENTAX K-5 18-55WR レンズキット | smc PENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6ED AL WR | 15万円台半ば |
PENTAX K-5 18-135 レンズキット | smc PENTAX-DA18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR | 19万円程度 |
なお、「PENTAX K-5 18-135 レンズキット」に付属する、デジタル一眼レフカメラ専用の高倍率標準ズームレンズ「smc PENTAX-DA18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR」は、11月中旬にレンズ単体でも発売される。
同レンズは、35ミリ判換算で広角27.5mmから望遠207mmの焦点距離に相当する画角が得られ、7.5倍の高い倍率に加えて簡易防滴構造やレンズ内モーターによる滑らかなオートフォーカス機構を採用している。価格はオープンで、推定市場価格は6万円程度(フード付き)。