東芝は7月14日、半導体メモリの拠点である東芝四日市工場において、NAND型フラッシュメモリの生産能力の増強を目的に、第5製造棟の建設を開始したと発表した。第5製造棟は2011年春の竣工予定。
同時に、第5製造棟においても、サンディスクコーポレーションと製造合弁会社を設立することで合意したことが発表された。
第5製造棟の建屋は東芝が単独で建設し、2期に分けて作業を行う。製造プロセスは、最先端20nm台からスタートし、その後順次、次世代のプロセスを導入していく。第2期工事完了後の建屋面積は第4製造棟とほぼ同規模の約3万8,000平方メートルの予定。
第5製造棟では免震構造を採用し、地震による製造装置への影響を抑制する対策を行う。また、LED照明の全面展開、最新の省エネ製造設備の積極的採用、各種ポンプにインバータ制御機能を100%展開するなどの施策により、第4製造棟と比較して、CO2の排出量を12%低減するなど、環境面も配慮する計画だ。
両社は今年4月から第4製造棟での増産投資を再開するなど、需要拡大に向けた体制を構築している。さらに、中長期的にも市場の拡大が見込まれるため、第5製造棟が稼働するまでに第4製造棟の生産能力をフルにする予定。