台湾Via Technologiesが今年後半にも100ドルタブレット製品を米国に提供する計画だと、米Bloomberg Newsが報じている。価格レンジは100~150ドル程度を想定しており、OSにはAndroidを採用する。低価格を武器に、iPadなどのライバルのタブレット製品を攻略していくことになる。
これはBloombergがViaのマーケティング担当バイスプレジデントRichard Brown氏のインタビューとして報じたもので、同氏によればViaのAndroidタブレットはプロセッサにARMベースのものを採用するという。ViaはPCや組み込み機器向けにx86互換プロセッサのライセンス生産を行っているが、今回のタブレットではこれらx86プロセッサが利用されることはないようだ。
今回のViaの新製品での最大のポイントは価格にある。タブレット製品普及の原動力の1つは一般的なPCよりも安価な価格設定にあると考えられるが、一方で10インチクラスの大型タッチパネルを採用したiPadの価格は一番安価なモデルで499ドルと、500ドル以上のプライスレンジに収まっている。また今夏にリリースの噂される台湾ASUSTeKのタブレット製品もやはり500ドル前後の価格ラインが想定されており、それほど安価ではない。実際、iPadと同等の価格帯で後発組が真っ向から勝負するのはかなり厳しいとみられる。
今後タブレット市場への参入を検討するベンダーの多くは、こうした微妙な価格設定や需要に対する懐疑もあり、当初の出荷台数を抑え込む方針であるともいわれている。そうした状況で登場するViaの100ドルタブレットは、非常に大きなインパクトを持つ可能性がある。