パナソニックは5月6日、ラックシアター「SC-HTX900」「SC-HTX800」と、シアターバー「SC-HTB50」「SC-HTB10」を発表した。発売日は、ラックシアターが5月28日、シアターバーが6月11日を予定している。価格はオープンで、市場価格は、SC-HTX900が19万8,000円前後、SC-HTX800が12万8,000円前後、SC-HTB50が3万5,000円前後、SC-HTX10が3万円前後と予想される。

60V型といった大型テレビにも対応したラックシアター

設置スタイルを選ばない「シアターバー」

SC-HTX900/800は、ローボードタイプのスタイルを採用するラックシアター。SC-HTX900が65V型~54V型、SC-HTX800が54V型~46V型のテレビに対応する。同社では、連休前に、65V型/58V型の3D対応VIERAを発表している。SC-HTX900は、その大型モデルで使用できる3D対応のラックシアターということになる。

機能面では、3D対応VIERAと同時に発表された「SC-HTX700」「SC-HTX500」と同様で、3D映像信号の伝送と、ARC(オーディオリターンチャンネル)に対応するほか、ラックの上に設置したテレビの画面の方向から、台詞や効果音などが聞こえる新「明瞭ボイス」も装備される。2.1ch構成を採用し、ドルビーバーチャルスピーカーによりサラウンド再生を行う。実用最大出力は、フロントが62W×2、サブウーファーが161W。ドルビーデジタル、DTS/AACのデコーダーを内蔵する。なお、Dolby True HDなどのデコーダーは内蔵していないが、マルチチャンネルリニアPCM入力は装備しているので、それらのデコーダーを搭載したレコーダーやプレーヤーとの組み合わせならば、7.1chのサラウンド音声信号を利用することが可能だ。

映像入力端子は、HDMI×2に、アナログのライン入力×1を装備。映像出力端子は、HDMI×1にアナログのライン出力×1。サイズは、SC-HTX900が、幅1620mm×高さ434mm×奥行き458mm、SC-HTX800が、幅1300mm×高さ448mm×奥行き420mm。質量は、SC-HTX900が約66kgで、SC-HTX800が約45kg。ラックは、1枚の棚板を装備する2段タイプで、耐過重は、棚板、底板とも12kg、天板は120kg(SC-HTX900)と80kg(SC-HTX800)。

「SC-HTB50」「SC-HTB10」は、セッティングのためのスペースを極限にまで押さえた一体型の2.1chのシステム。実用最大出力は、フロントが30W×2で、サブウーファーが30W×2。SC-HTB50が50V型~42V型、SC-HTB10が42V型~32V型のテレビにマッチする(サイズはSC-HTB50が幅1029mm×高さ108mm×奥行き58mm、SC-HTB10が幅800mm×高さ108mm×奥行き58mm)。

シアターバーでは、このコンパクトな本体内にサブウーファーを搭載。さらに、サブウーファーを対称配置することで、振動を押さえる「振動キラー」構造も採用する。同構造は、同社の比較的大型のラックシアターなどに採用されているものだが、それらの製品では、サブウーファーユニットは、左右の側面の同一線上に配置されている。しかし、薄型化のために側面に、ウーファーユニットの設置スペースを確保できないSC-HTB50/10では、前後に互い違いになるような形でサブウーファーユニットを配置し、同様の効果を得ている。

また、写真では壁寄せ専用スタンド「TY-WS4P3T」との組み合わせとなっているが、同社では、シアターバーは、テレビ一体型のシアターシステムを目指したものではなく、現在使用しているラックの上などに、自由に置いてかまわないとのことだ。ただし、シアターバーには、SC-HTX900/800と同様に、テレビの画面方向から音が聞こえる、新「明瞭ボイス」が搭載されているため、シアターバーの設置場所は、テレビの下側に限定される。

HDMIは、1入力/1出力を装備。ARCに対応しているため、対応した機器との組み合わせならば、HDMIケーブルだけで接続することが可能だ。なお、シアターバーのHDMI端子は、SC-HTX900/800とは異なり、3D映像信号の伝送には対応していない。