米Twitterは4月12日(現地時間)、新サービス『Promoted Tweet』を発表した。これは企業スポンサーが配信するTweetで、キーワード検索の内容に応じて結果表示画面で優先的に表示される、同社初の広告サービスとなる。一部ユーザーを対象に13日からテスト配信がスタートする予定で、同サービスの詳細は13日にニューヨークとサンフランシスコで開催される2つのカンファレンスで明らかにされるという。
新サービス開始については、同社共同創業者のBiz Stone氏がBlogで説明している。「ユーザー体験を阻害する」としてこれまで広告配信に消極的だった同氏だが、今回の試みは同氏にとってもTwitterにとっても新たなチャレンジとなる。Promoted Tweetは当初、Best Buy、Bravo、Red Bull、Sony Pictures、Starbucks、Virgin Americaなどごく一部の広告主とユーザーを対象にスタートする。Twitterのページでキーワード検索を行うと、その結果表示にキーワードに応じて上記のスポンサーからのTweetがトップ項目に表示される。Promoted Tweetには「Promoted」という表示がついて他のTweetとは区別されているが、このTweetに対してRTや返信など、Twitterに標準実装されている機能の数々はそのまま利用できる。Stone氏によれば、テスト結果を見つつ、Promoted Tweetの出現する対象ユーザーを順次拡大していく予定だという。
多数のユーザーを抱えながら、広告配信などのビジネスモデル構築になかなか乗り出さないTwitterは、その動向についてこれまで各方面からの注目を集めていた。現在のところ、主要な収益源はGoogleやMicrosoftなどの検索サービスを展開する企業へのTwitterデータ提供で対価の資金を得るのみで、広告配信については沈黙を守っていた。もしPromoted Tweetの仕組みが成功すれば、新たな資金源となるだろう。Stone氏によれば、次のフェイズとしてはPromoted TweetのWebサイト以外での露出、例えばTwitterクライアントや他のプラットフォームへの展開で、その範囲を拡大していくという。これら詳細については、13日に米ニューヨークで開催されるAdvertising Age (AdAge) Digital Conferenceと、同日に米サンフランシスコで開催される公式Twitter Developer Conferenceの「Chirp」で明らかにされるという。