米Microsoftは4月12日(現地時間)、Windows Phone「KIN」を発表した。ソーシャルライフに焦点を当てたシンプルな多機能携帯だ。同社が2008年に買収したDangerを中心としたチームが開発を手がけた模様で、DangerのSidekickシリーズの一部を製造していたSharpがパートナーに名を連ねている。5月に米国においてVerizon Wirelessから発売されるほか、秋にVodafoneがイタリア、英国、スペイン、ドイツなどで提供開始する。
KINは、片手での使用を想定したコンパクトな「KIN ONE」と、両手で操作する「KIN TWO」の2モデルのラインナップ。ONEは、500万画素カメラ(SDビデオ撮影が可能)、モノラルスピーカ、4GBメモリ。TWOは800万画素カメラ(HDビデオ撮影が可能)、ステレオスピーカ、8GBメモリという構成だ。どちらもタッチスクリーンとスライド式のQWERTYキーボード、LumiLEDフラッシュを備える。
MicrosoftはKINを「ソーシャルフォンの新種」と説明している。「Loop」「Spot」を通じて、ホールド&ドロップのような直観的な操作で友だちとコミュニケーションし、情報やコンテンツを共有できるのが特徴だ。Loopは、Facebook/ MySpace/ Twitterなどのフィード、友だちのアクティビティのアップデートやコミュニケーションを1カ所で管理できるホーム画面だ。SpotはLoop画面の下部分に置かれた緑色の丸で、ここに各種コンテンツ、コンタクトや検索結果のタイルなどをホールドしてドロップする。例えば写真をドロップし、さらに数人のコンタクトをドロップして共有方法(MMSまたは電子メール)を指定すると、それらの人たちの間で写真が共有される。
MicrosoftはKIN向けに「Studio」というKINでのアクティビティ(フィード、通話履歴など)やデータ(写真・ビデオ、コンタクトなど)をバックアップするオンラインサービスを提供する。StudioにはWebブラウザを通じてアクセスでき、タイムライン形式でアクティビティをさかのぼれる。
Loop画面でメッセージをSpot(画面下の緑色の丸)にドロップして共有 |
KINでのコミュニケーションやアクティビティ、コンタクト情報などをオンラインサービスStudioにバックアップ。PCからアクセス可能 |
KINにはMicrosoftのエンターテインメント・プラットフォーム「Zune」が統合されている。音楽/ビデオ/ポッドキャストの再生、FMラジオの聴取が可能。Zune Pass subscriptionにも対応しており、Zune Marketplaceの数百万曲の音楽をKINに転送して持ち出せる。