2009年10月の発売開始からおよそ4カ月、米Microsoftによれば先月2月の時点ですでにWindows 7の累計販売本数が9,000万を突破したという。だが、ある同社幹部によれば、その目標は年内に3億本に到達することだというのだ。
Windows 7の販売状況については以前、同社CEOのSteve Ballmer氏が発売から1カ月に満たない2009年11月に米ワシントン州レドモンドの同本社で開催された年次総会で「Windows 7は従来の2倍のペースで売れている」と発言している。だが、米InformationWeekの3日(現地時間)の報道によれば、米カリフォルニア州サンフランシスコ市内で開催されたMorgan Stanley Technology, Media, & Telecom Conferenceにおいて、米Microsoft CFOのPeter Klein氏が「現在のところWindows 7の売れ行きが好調なことを確認している」と述べつつ、その累計販売本数が9,000万を突破したことを明らかにした。
また望ましい状況にある理由として、既存の企業ユーザーがWindows XPからWindows 7への大規模アップグレードを検討していることも挙げている。今年から来年にかけて、こうした状況がWindows 7の販売本数をさらに押し上げることになるだろうというのがKlein氏の予測だ。
またルーマニアのIT系サイトSoftpediaによれば、米Microsoft COOのKevin Turner氏がドイツのハノーバーで開催されたCeBITにおいて4日(現地時間)、2010年末までにWindows 7を3億本以上販売することを目標に掲げていると語ったという。4カ月経過時点での販売本数が9,000万本であり、まだ残り10カ月があることを考えれば、大きく逸脱した目標ではない。しかもKlein氏のいうように企業向け需要の波がこれからやってくるとすれば、さらに販売が加速する可能性もある。
参考データとしてWindows Vistaのケースを挙げれば、企業向けボリュームライセンス販売が開始されたのが2006年11月、OEMやリテールストア経由の一般向けが開始されたのが2007年1月で、累計販売本数が1億に到達したのが発売開始から1年強の2008年1月で、2億の目標数値到達にはさらに1年が必要だったとみられている。Microsoftから細かい数字の内訳は報告されていないものの、インターネット利用者におけるOSシェアの動向などからこの数字の伸びるペースは大きく変わっておらず、最終的にWindows XPの販売本数を超えることはなかったとみられる。