現在Alpha 3版が提供されている"Lucid Lynx"ことUbuntu 10.04でiPhone/iPod touchが利用できることが話題になっている。第一報を出しているのはWeb Upd8で、Ubuntu Forumの中でユーザーが「iPhoneを接続したところ認識された」というコメントを行っていることを紹介している。
iPhone/iPod touchの利用にあたっては、iTunesの動作するマシンが必要となる。そのためMac OS XまたはWindowsが必要であり、Linuxなどの環境からはそのままでは利用できない。通常、USBケーブルで接続しただけではiPhoneのルート直下にあるDCIMディレクトリしか見えないため、他アプリのディレクトリ、特に音楽データなどを触ることはできない。もしLinuxからすべての情報に触りたい場合は、Jailbreakするのが基本となっている。
ところが今回の報告によれば、Jailbreakなどの特別操作なしでも、Ubuntu 10.04のマシンにiPhoneを接続するだけで中のディレクトリが丸見えになるという。Ubuntu Forumで現象を報告したユーザーのiPhoneは3GSの32GBタイプで、OSバージョンは3.1.3だという。しかもファイルマネージャのNautilusを使って自由にファイルコピーが可能なほか、Rhythmboxを使ってiTunesなどと同様に同期が可能だという。またUbuntu自体には特殊な追加アプリケーションは入れておらず、素の状態で認識可能だったということだ。その後Web Upd8には次々と続報が入っており、複数のユーザーが同様の現象を確認するとともに、証拠画像のスクリーンショットを含めて紹介までしている。
Lucid Lynx Alpha 3特有の機能で、実際のリリース版で標準搭載されるかは不明だが、非常に興味深い話題だ。だが今後、AppleからのクレームでUbuntuが同機能を削除する、あるいはApple側で対策を施すといった進展があるかもしれない。