ZTEは発売予定のAndroidスマートフォン3機種の展示を行っていた。各モデルには数字による型番ではなく、それぞれ「Blade」「Racer」「Smooth」というコードネームが与えられている。3機種ともOSはAndroid 1.6。また各機種共に通信事業者からの「キャリアブランド」として販売される予定で、ZTEによる直接の販売は現時点では未定だという。本体のカラーリングや事業者ロゴ、またプリインストールするソフトウェアなども実際に納入する事業者ごとにカスタマイズされる場合もあり、そのため市場で発売される場合は各事業者独自の製品名になるだろうとのこと。コードネームはZTE社内での開発名称であるとのことだ。
Bladeは480×800ピクセルの有機EL WVGAディスプレイを搭載したハイエンドモデル。Webの利用や動画や写真の再生をターゲットとしたマルチメディアユースを想定しており、価格は3機種の中で最も高くなるとのこと。通信事業者向けの出荷開始は2010年4月を予定されている。
Racerは2.8インチ、QVGAサイズのTFTディスプレイを搭載したエントリースマートフォン。価格は低めに押さえられており、通信事業者側からスマートフォンユーザーを拡大するために求められているジャンルの製品とのことだ。こちらは3月からヨーロッパの通信事業者の一部が発売を開始する予定だという。
Smoothはスライド式のQWERTYキーボードを備えた端末。基本スペックはRacerと同等で、メールやメッセージを多用するユーザー向けの製品となる。現在マーケットでの反応をリサーチしている段階であり、実際の製品の出荷時期は未定。なお各端末共に各国の通信事業者の端末購入担当者から多くの質問がかけられていた。
Android以外に同社の携帯電話やUSBモデムも展示されていた。これまでの同社展示会では「UMTS」「GSM」「CDMA」のように通信方式別のカテゴライズがされていたが、今回のMobile World Congress 2010では、「Style」「Business」のように、ターゲット層ごとに製品が分類・展示されていた。USBモデムも「Match Your Life」と日常生活に必要なツールというアピールをするなど、同社の展示は通信事業社だけではなく、コンシューマー層も意識したものに変わりつつあるようだ。
このほか、ネットワークやサービス関係の展示が行われていたが、大半がプレゼン資料を使ったコンセプトの展示に留まっていた。また次世代技術関連の展示は一般客やプレス関係者の入れない専用コーナーで展示。通信事業者など実際に商談する関係者のみに説明が行われていた。