東芝は1月18日、沖縄電力が宮古島で今秋から実施する離島マイクログリッドシステム実証試験に関する設備の一括納入の契約を締結したと発表した。同設備は、マイクログリッド/スマートグリッド技術で制御する電力量が国内最大規模。

同実証試験は、経済産業省資源エネルギー庁が公募した「平成21年度離島独立型系統新エネルギー導入実証事業」に採択されたもの。宮古島の独立型電力系統に出力変動が大きい再生可能エネルギーを大量導入して連系した場合の電力系統へ与える影響を把握するとともに系統安定化対策に関する検証を行う。

同社は基本設計を含むエンジニアリング全般、監視制御システム・蓄電池等主要機器の納入、太陽光発電システムの建設を含めたプロジェクト全体を一括受注した。

同プロジェクトでは、東芝グループで開発した直交変換効率97.5%のパワーコンディショナに加え、マイクログリッド用に開発した需給制御機能を持つμEMS(マイクロ・エネルギー・マネジメント・システム)を搭載した次世代監視制御システム、蓄電池の一部に新型二次電池SCiBを採用する予定だ。太陽電池モジュールはシャープの高効率多結晶パネルなどが採用される予定。

同社は昨年10月にスマートグリッド事業の専任組織を設立し、グローバルでマイクログリッド/スマートグリッドシステムの受注拡大を図り、2015年度には売上高1,000億円を目指す。

宮古島系統実証試験設備(太陽光発電部分)の完成予想図