三洋電機は1月12日、太陽電池とリチウムイオン電池とを組み合わせたシステムを三菱化学が発売する「コンテナ野菜工場」のオプション向け実証試験用に納入することを発表した。
三洋は創エネ(太陽電池)、蓄エネ(二次電池)、省エネ(業務用機器など)技術を融合したシステム「スマートエナジーシステム」によって、工場・学校・店舗といった施設のCO2排出量やランニングコストの大幅な削減を提案するエナジーソリューション事業への参入を発表しているが、今回の電池提供は同事業の一環として行われる。
三菱化学に提供されるシステムは、HIT太陽電池(2kW)とリチウムイオン電池(3.14kWh予定)とを組み合わせたシステムで、商用電源とのハイブリッドによる電力供給を行う。同システムは、電力の不安定な地域、電力網の整っていない地域での野菜栽培をサポートする。
コンテナ野菜工場は断熱仕様のコンテナに、内部を適温に保つ空調設備、水を循環濾過して再利用する水処理設備、光合成の光源となる照明設備など、野菜の栽培に必要な各種設備を完備したもの。第1号機は中東カタール国への販売が決まっており、4月に納入の予定だ。
コンテナ野菜工場の外観(左)と内部(右) |