米Googleは5日(現地時間)、Android 2.1を搭載したスマートフォン「Nexus One」を発表。米国において同社のオンラインストアを通じた販売を開始した。現在のラインナップは、SIMロックフリー版が529USドル、米T-Mobile USAのサービスを組み合わせたバージョンが2年契約で179USドルとなっている。「Nexus Oneはわれわれが"スーパーフォン"と呼ぶ新興カテゴリのデバイスである」とGoogle。製造はHTCだが、スマートフォン・プラットフォームAndroidの性能を十分に引き出せるようにGoogle自身も開発に深く関わったという。

Nexus Oneは、3.7インチ有機ELのWVGA(800×480)タッチスクリーンを装備。プロセッサにQualcommのSnapdragon QSD82509 (1GHz)を搭載する。内蔵メモリは512MB(Flash)/ 512MB(RAM)。ストレージとして4GBのmicroSDカードが付属し、microSDカードスロットを通じて32GBまで拡張できる。加速度センサ、ライトセンサ、近接センサ、電子コンパスを搭載。上部に電源ボタン、左側面にボリュームボタン、表面下部に3色に変化するトラックボールを装備。背面にオートフォーカス機能付き500万画素カメラ、LEDフラッシュを備える。カメラは最短6センチの接写、720×480ピクセル(20fps)の動画撮影が可能。また環境ノイズを抑えるAudienceのノイズキャンセレーション技術が組み込まれている。通信機能は、UMTS、HSDPA、HSUPA、GSM/EDGE (850, 900, 1800, 1900 MHz)、Wi-Fi (802.11b/g/n)、Bluetooth 2.1+EDRなど。

バッテリー容量は1400mAh。駆動時間は、通話が最長10時間(2G)/ 同7時間(3G)、インターネットが同5時間(3G)/同6.5時間(Wi-Fi)、ビデオ再生が同7時間、オーディオ再生が同20時間。

サイズは119×59.8×11.5ミリと、鉛筆1本分ぐらいの薄さだ。バッテリを含む重量は130グラム。

Android 2.1では、ホーム画面のパネルが従来の3面から5面に増え、カスタマイズ性が向上した。また、これまで検索に限られていたボイス入力が、すべてのテキストフィールドで利用可能になった。ツィートやSNSのアップデートなど、あらゆるシーンで音声入力を活用できる。ほかにもメニューやPicasa Web Albumsの3D表示、インタラクティブに動作するライブウォールペーパーなど、高性能なハードウエアを活かせるように表示機能が強化された。

春にはVerizon、Vodafoneが直販ストアに

Googleは、GoogleユーザーとAndroid携帯をよりシンプルなスタイルで結びつけられるように直販オンラインストアを用意したという。現時点で購入できるのはSIMフリー版とT-Mobile USA版のみだが、今年春に、CDMAを採用する米Verizon Wireless、欧州のVodafoneが加わる。「オペレータ・パートナーおよびハードウエア・パートナーとともに、直販ストアを通じた製品提供を拡充していく計画であり、これ(Nexus One)はその第1歩になる」としている。