米Intelの研究開発部門Intel Labsの研究者が米国時間の2日に、メニイコア・プロセッサの研究プロトタイプ「Single-chip Cloud Computer (SCC)」を公開した。デモが披露されたSCCは、1つのIAチップに48個のコアを備える。45nmプロセスで製造されたHi-Kチップで、トランジスタ数は13億個。各コアは256GB/秒の2Dメッシュ・ネットワークで結ばれており、また4つのDDR3メモリーコントローラを搭載する。

「SCCはクラウドデータセンターの縮図のようであり、また高度に統合されたシリコン設計から効率性を引き出す未来のメニイコア・データセンター・プロセッサの可能性を示すものだ」(Intel LabsのJim Held氏)。同チップは将来の電力制約を満たす高い電力効率も実現している。25-125Wの範囲で48個すべてのコアが動作するほか、一部のコア同士が調和して動くように電圧(8区画)と動作周波数(28区画)が区画ごとにコントロールされる。

Intelは2007年2月に80コアのプロセッサを披露しており、SCCはそれ以来のテラスケール・リサーチ・プログラムのプロトタイプ公開になる。コア数が80個から48個に減少したものの、SCCはIA準拠であり、メニイコア・プロセッサ向けのアプリケーションやプログラミング・モデルの開発という点で大きな前進だ。Intelはパートナーとの研究を目的に、100個以上の試験的なチップを用意する予定だという。