Twitterの共同創設者として知られるJack Dorsey氏が新たに設立した「Square」の詳細が公開された。iPhoneなどのスマートフォンを使ったクレジットカード決済ソリューションを提供する。
米国では現金を持ち歩かず少額でもクレジットカードで支払う人が多い。そのため、たとえばフリーマーケットを中心に自作ジュエリーを販売するアーティストなどは支払いの受け取り方法に苦慮することになる。クレジットカード決済を導入できれば解決するが、クレジットカード会社との契約プロセスは複雑で手間がかかり、またハードウエアは高価だ。月額の使用料も発生する。そうした個人や小規模ビジネスの決済ソリューションの悩みをSquareは解決する。
iPhoneのオーディオ・ポートに差し込んだ小型リーダーで、クレジットカードを読み取り |
Squareが受け付ける支払いは60USドルまで。マーチャントは対応デバイス(以下iPhoneと仮定)のオーディオ・ポートに、クレジットカードの磁気ストライプを読み取る小型リーダーを差し込み、クレジットカードを通した後にiPhone上で指を使ってサインしてもらう。支払いが認められたら、マーチャント名、支払った料金、支払いをした場所などが記載された領収書が発行される。支払った側は電子メールで領収書を受け取れるほか、SquareのWebサイトからアクセスすることも可能。クレジットカード支払いを受け付けるプロセスは非常にシンプルで、「10秒以内に完了できる」とSquareはアピールしている。
iPhone上で金額を確認、サインをもらう。iPhoneのほか、AndroidやBlackBerryのサポートも進められているという |
支払いを受け取った場所や、チャリティへの寄付の詳細なども記された領収書 |
顧客の支払いが記録されるため、マーチャントはSquareの利用者に対して、たとえば「コーヒー10杯で1杯無料」というような割引を提供できる。またSquareでは、トランザクションごとに1セントを非営利組織に寄付する。顧客を引きつけるツールとしても機能するというわけだ。
マーチャントとしてSquareを利用するのに長期契約を交わす必要はなく、月額サービス使用料を支払う必要もない。だれでも簡単にクレジットカード支払いの受け取りをスタートできるソリューションになる。Squareは現在、クローズドな試験サービスを提供中。サービス公開のスケジュールは明らかになっていない。