The Closure tools help developers to build rich web applications with JavaScript that is both powerful and efficient.

Gmail、Google DocsなどGoogleが提供しているWebアプリケーションのクライアントサイドのほとんどはJavaScriptで開発されている。これはGoogleのサービスを支える門外不出のコードのように思えるが、5日(米国時間)、これらGoogleのWebアプリケーションを支えているソースコードがClosure Toolsの名称で公開された。公開されたツールは次のとおり。

Closure Compiler

JavaScriptをよりコンパクトで高性能なコードへ変換するコンパイラ。使われていないコードの削除やミニファイを実施する。文法、変数参照、ありがちな危険性などのチェックも実施する。

Closure Inspector

Firebugエクステンション。Closure Compilerでコンパイルされたソースコードを人間にも読みやすい形にしてデバッギングする機能を提供する。

Closure Library

複数のブラウザに対応したJavaScriptライブラリ。再利用可能なUIウィジェット、制御機能、DOMを操作するためのローレベルユーティリティ、サーバ通信機能、アニメーション、データ構造、ユニットテスト、リッチテキスト編集などさまざまな機能を提供。

Closure Templates

動的にHTMLを生成するためのテンプレート。プログラマにとって自然に扱える文法で記述できる。既存のテンプレートシステムと比較して小さいコンポーネントになっている。JavaScript以外にもJavaでも利用できる。このためサーバサイドでもクライアントサイドでもClosure Templatesが利用できる。クライアントサイドで利用する場合、Closure TemplatesはJavaScriptへあらかじめコンパイルして利用される。

Closure ToolsはもともとGoogle従業員の20%プロジェクトから発生した成果物。多くの従業員によって改善が取り組まれ、現在の成果物に仕上がっているという。今ではGoogleが提供しているWebアプリケーションを構築するための重要なツールという位置づけになっている。どのツールもApache License 2.0のもとで提供されている。