閲覧を目的としたドキュメントデータ形式としてPDFが普及している。PDFが普及した理由には、複数のOSやデバイスで閲覧できる、どの環境でも同じように表示される、ファイルサイズが小さい、そう簡単には編集できない、印刷を避けるように設定できる、パスワードを設定できる、プラグインを使えばブラウザからも簡単に閲覧できる、といった理由がある。
閲覧には便利なデータ形式だが、半面、編集はしずらい。「文章のここにちょっとした注釈を加えて返信したい」、と思ってもAcrobat Readerでは編集できない。Manu Manjunath氏がDigital InspirationにおいてHow to Edit PDF Files - Free Tools for Manipulating PDF Documentsのタイトルのもと、Webサービスやほかのアプリケーションを使ってPDFを編集する方法を紹介している。紹介されている内容は次のとおり。
オンラインでPDFのちょっとした編集をする
オンラインでPDFを簡単に編集できるPDF Escape。PDFをアップロードして塗りつぶしやコメントの追加といった作業ができる。日本語も扱える。編集後のデータはPDFデータとしてダウンロード可能。ただ編集するだけであればアカウントを作成して登録する必要もない。
PDFファイルのメタデータを編集する
PDFファイルのメタデータを編集するBecy PDFMetaEditデスクトップアプリケーション。Windowsに対応。日本語も扱える
PDFをテキストデータに変換してから編集する
ほとんどがテキストで構成されたPDFデータを編集する場合、一旦テキストデータやワープロデータに編集してからテキストエディタやワープロアプリケーションで編集する方法がある。
- Stanza - Windows版およびMac OS X版が提供されているデスクトップアプリケーション。PDFファイルをテキストデータに変換する。開発版で日本語の扱いや変換はまだ動作しない部分もある
- BCL Research - PDFデータをWordデータの変換するオンラインサービス。変換後のデータはダウンロードできる
- NitroPDF - PDFデータをWordデータやRTFに変換するオンラインサービス。変換後のデータはメール経由でダウンロードできる (動作確認できず)
PDFデータを編集する
テキストや画像の編集などより進んだPDFデータを編集するアプリケーションの紹介。
- PDF XChange - 高性能PDF編集アプリケーションのフリー版。日本語も扱える
- Inkscape - OSSで開発されているDTPアプリケーション。日本語も扱える。PDFの読み書きができるが、PDFデータの読み込みが正しくおこなわれないことも多い
- OpenOffice Draw+PDFImport extension - OpenOffice.orgのドローツールにPDF入力拡張を組み合わせたもの。日本語も扱える。簡単なPDFデータは読み込めるが、読み込めないPDFデータも多い
逆にWord、Excel、PowerPointファイルなどをまとめてPDFに提供する方法はDigital InspirationにおいてUse Google Docs as a Batch PDF Converterのタイトルのもと紹介されている。