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2009年9月、Googleは同社の提供しているWebサービスとほかのプロダクトとの互換性やデータの移動性を高めるためのプロジェクトThe Data Liberation Frontを発表した。これはGoogleが自社のサービスにユーザを囲い込む意思はないということを示すとともに、Googleのサービスを使う、または、Googleサービスから別のサービスに移りやすくするための具体的な取り組みの形となる。The Data Liberation Frontのチームはほかのプロジェクトチームと協力しながら、さまざまなサービスのデータ移行のスムーズ化に取り組んでいる。
そうした取り組みのひとつとして26日(米国時間)、Google Docsにデータを1つのZIPファイルにまとめてダウンロードする機能が追加された。一回のダウンロードで500MBまでまとめることが可能で、説明によればこれは典型的なファイルの20,000個分に相当するという。ZIPファイルでまとめてアップロードするための機能はすでに実装されているため、これでアップロードもダウンロードもまとめてできるようになったことになる。
この新機能を使ったユースケースが早速Digital InspirationにおいてUse Google Docs as a Batch PDF Converterとして公開された。これはGoogle Docsの機能を使ってMicrosoft WordやExcel、PowerPointのデータを一括してPDFに変換するテクニックの紹介記事。Adobe Acrobatのようなプロダクトを使わなくてもGoogle Docsで変換できると説明されている。
データ形式 | ドキュメント | スプレッドシート | プレゼンテーション |
---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | |
Open Document | ○ | ||
OpenOffice.org Spreadsheet | ○ | ||
Microsoft Word | ○ | ||
Microsoft Excel | ○ | ||
Microsoft PowerPoint | ○ | ||
HTML | ○ | ||
リッチテキスト | ○ | ||
テキスト | ○ | ○ |
26日に追加された機能には、ZIPにまとめるだけではなく、データの変換機能も含まれている。この機能を使ってPDFへの一括変換サービスとして利用しようというものだ。まずGoogle Docsにフォルダをひとつ作成して、そこに変換したいファイルをアップロードする。アップロードしたファイルをすべて選択したら、「その他の操作」から「Export...」を選択してダイアログを立ち上げ、データ形式にPDFを選択してダウンロードを実施する。
PDFに限らず、Google Docsはほかのデータ形式への変換もサポートしている。この機能を利用すれば、作業しているドキュメントデータやスプレッドシートデータを利用したいデータ形式へ簡単に変換できる。