レクサスは、4.8L V10エンジンを搭載した2シータースポーツモデル「LFA」を正式発表、受注を開始した。購入者決定時期は2010年春頃。全世界限定で限定500台の発売で、価格は37万5000ドル程度、国内でのメーカー希望小売価格は3,750万円程度とされている。駆動方式はFR、トランスミッションには6速ASG(Automated Sequential Gearbox)が組み合わされる。21日に開幕した第41回東京モーターショー(一般公開は24日から)に、LF-Aのプロトタイプを出展する。
なお、標準モデルのほか2012年から生産予定のスペシャルモデルや、サーキット走行仕様車などの発売も予定されている。
LFAは、レクサスブランドのプレミアムスポーツを示す「F」の頂点に立つクルマ。運転する楽しさがもたらす「感動、官能」を極限まで追求し、ドライバーの意識にクルマが反応することで生まれる一体感や、限界領域でのクルマの安定感がかもし出す懐の深さなど、レクサスのエモーショナルな世界を拡げる非日常的な性能を高い次元で実現したという。
小型軽量化した新開発のV10 4.8Lエンジンを搭載し、高いボディ剛性と軽量化を両立するためCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:カーボン繊維強化樹脂)を車体骨格に採用することで、車両の重量低減と重量配分の最適化を実施し、2.64kg/PS(欧州仕様車)という卓越したレベルのパワーウェイトレシオとトラクションを実現したという。エクステリアデザインは「L-finesse」に基づき、乗員を中心に配置した独自のFRプロポーションとCFRPキャビンの特性を活かしたエアロダイナミクスをボディ全体で表現しているという。
エンジンの最高出力は560PS(412kW/8,700rpm)、最大トルクは48.9kg・m(480N・m/6,800rpm)。エンジンにはチタン製コネクティングロッドや吸排気バルブ、DLC(Diamond Like Carbon)コーティングを施した超軽量ロッカーアーム、クランクケース各室独立構造などを採用し、レッドゾーン9,000rpmまで途切れることのない加速感を実現したという。そのほか電子制御10気筒独立スロットルや、シフト操作に俊敏に反応する6速ASGなどにより、ドライバーの意志に素早く反応する高いレスポンスを実現した。また、吸排気音は徹底した音作りが行われているという。
エンジンやトランスミッションなどの重量物はホイールベース内側に配置し、軽量なCCM(Carbon Ceramic Material:カーボンセラミック素材)ブレーキディスクの採用など、慣性モーメントの低減とともに、エンジン配置の徹底した低重心化により優れた運動性能と車両安定性を実現した。また、センタートンネル幅の縮小やリヤトランスアクスルの採用により、乗員を前後車軸間の中心および左右中央よりに配置し、ドライバーが車両の挙動を直感的に感じやすい車両重心付近にドライビングポジションが設定されている。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リヤがマルチリンク式を採用した。