米AMDは13日(現地時間)、先月発表のあったATI Radeon HD 5800シリーズに続くDirectX 11対応GPUとして、ミドルクラスGPU「ATI Radeon HD 5700」シリーズを発表した。搭載カードの実売で100ドル台の普及価格帯をターゲットとしたGPUながら、1TFLOPSを超える性能を実現している。
"Juniper"の開発コードネームで知られていた40nmプロセスベースのGPUで、Radeon HD 5800シリーズのアーキテクチャを小規模化し、その分価格を抑えた製品となっている。GPUダイサイズは公開されていないが、トランジスタ数は10億4千万個で、同じ40nmプロセスベースのHD 5800シリーズの21億5千万個のおよそ半分だ。
ラインナップは「ATI Radeon HD 5770」と、「ATI Radeon HD 5750」の2モデル。HD 5770の主な仕様は、ストリームプロセッサ数が800基、テクスチャユニット数が40基、ROP数が16基で、GPUコアクロックが800MHz、メモリクロックが1,200MHz(データレート4,800MHz)。メモリタイプはGDDR5 SDRAMで、容量は1GB、接続バス幅は128bit。消費電力は最大108Wで、アイドル時は18W。演算性能は1.36TFLOPS。
HD 5750は、HD 5770からコアクロックなどを落とした下位モデル。ストリームプロセッサ数が720基、テクスチャユニット数が36基、ROP数が16基で、GPUコアクロックが700MHz、メモリクロックが1,150MHz(データレート4,600MHz)。メモリタイプはGDDR5 SDRAMで、容量は1GB/512MB、接続バス幅は128bit。消費電力は最大86Wで、アイドル時は16W。演算性能は1.008TFLOPS。
ともにバスインタフェースはPCI Express (2.0) x16。HD 5800シリーズと同様に、マルチディスプレイ技術の「ATI Eyefinity」をサポートしている。搭載カードの米国内での参考価格は、Radeon HD 5770が159ドル、Radeon HD 5750はメモリ512MBモデルが109ドル、同1GBモデルが129ドル。