有限責任監査法人トーマツは10月7日、日本国内のTMT(Technology, Media & Telecommunications) 業界における成長企業50社を選出したランキング「第7回 デロイト トウシュ トーマツ 日本テクノロジー Fast50」を発表した。
同ランキングは、過去3年間の収益(売上高)成長率の上昇が著しい、TMT業界における日本企業(上場・未上場問わず)の応募からなるランキングプログラム。対象の主要なテクノロジー業界は、ソフトウェア・コンテンツ、インターネット、コンピュータ/周辺機器、ライフサイエンス、コミュニケーション、半導体/部品/電子機器、グリーンテクノロジー。
ランキングの発表に先立ち、TMTインダストリーグループ 日本代表 浅枝芳隆氏が挨拶を行った。同氏は、「今年の日本テクノロジー Fast50に選ばれた50社の平均成長率は239%と、残念ながら昨年の281%には及ばなかったが、昨今の世界不況の中でも成長を果たしている企業はいる。受賞した企業の傾向としては、インターネット関連の企業が多く、なかでもSNSやコンシューマー向けサービスを提供する企業が存在感を示している。企業が不況の中で勝ち抜くには、変化する市場に応じて柔軟な経営を行うとともに、人材を積極的に確保していく必要がある。人材確保という観点からすると、不況は好機。さらに、不況が底を打った後も成長が見込まれるアジアの新興国に販路を拡大していくことが重要だろう」と、述べた。
ランクインした50社のうち、23社がインターネット関連企業、13社がソフトウェア・コンテンツ企業となった。また、新たな成長分野として、ライフサイエンスと、グリーンテクノロジーが挙げられている。
第1位に入ったのは、SNS「GREE」を運営しているグリーである。その直近3年間の売上高成長率は2,636%と驚異的だ。第2位のオアシスソリューションの直近3年間の売上高成長率が812%、第3位のビックタウンの直近3年間の売上高成長率が500%であることからも、ケタ違いの成長率がわかる。
グリー 経営企画室の千原啓氏は喜びの弁として、「コンシューマーを対象にビジネスを展開している当社がこのような賞をもらえたのは、すべてユーザーの方のおかげ。感謝の言葉しかない」と述べた。