JVC・ケンウッド・ホールディングスは30日、デジタル時代の新ネットワークサービスとして「M-LinX(エム‐リンクス)」を開発したと発表した。

ラジオのパーソナリティの動画表示など付加データを活用した「M-LinX」画面例 ※コンテンツ制作協力:TOKYO FM

同サービスでは、独自開発の「放送サービス地域特定技術」を採用。FM/AMラジオ放送と同じ音声を、インターネット網を活用して受信し、電波障害などによる難聴取地域でもクリアなラジオ放送を楽しめるという。

また、ラジオの音声とは別に画像などの付加データを受信できる技術仕様を開発中としている。これが実現すれば、テレビなどで、通常のラジオ放送とともに、DJの映像やプロモーションビデオなどの関連する動画や静止画、ニュース・天気予報といった文字情報など付加データを提供することが可能となる。

さらに、インターネット網を活用した双方向機能により、リスナーの趣味嗜好や番組内容に連動した広告展開、情報提供などにも対応できるという。

同社では、2010年春に予定している新サービス開始に向け、放送局やサービスプロバイダー、広告主などと連携して各種実証実験などを行うとしている。

手持ちのテレビなどでM-LinXを利用できる「M-LinX Tuner Box」(開発試作品)

なお、M-LinX対応のFM/AMチューナー「M-LinX Tuner Box」も同時に発表。手持ちのテレビやビデオなどのAV機器に接続することでM-LinXを利用できるほか、アナログFM/AM放送にも対応する。出力部には、HDMI出力1系統、コンポジット出力1系統を装備し、115(W)×25(H)×77(D)mm(突起物含まず)というコンパクトサイズを実現している。商品化は2010年春を予定。