ソニーは16日、ウォークマン NW-A840シリーズを発表した。ラインナップは、64GBのメモリを内蔵する「NW-A847」、32GBの「NW-A846」、16GBの「NW-A845」の3モデル。いずれも、発売は10月31日。価格はオープンで、市場価格は、NW-A847が4万円前後、NW-A846が3万円前後、AW-A845が2万4000円前後と予想される。ウォークマンSシリーズの記事はこちら(10月下旬発売予定)。

「X1000」シリーズと同様に、デジタルノイズキャンセリング機能とデジタルアンプを搭載する「A840」シリーズ。カラーバリエーションは、ブラックとブラウン。

硬質で深い色合いのソニースタイルモデル「NW-A847/V」(アークティックバイオレット)

また、ソニースタイルでは「NW-A847」(64GB)の限定モデルとして「NW-A847/V」(アークティックバイオレット)42,800円を販売する

NW-A840シリーズは、今年4月に発売されたX1000シリーズと同様に、デジタルノイズキャンセリングシステムと、デジタルアンプ「S-Master」を搭載する高音質モデル。ただし、X1000シリーズに搭載されていたワンセグチューナーや、Webブラウザ、ネットワーク機能などは採用されていおらず、本来のプレーヤーとしての機能を中心としたモデルとなっている。その分、本体は薄型軽量化されており、サイズは、幅46.8mm×高さ104.9mm×厚さ7.2mm。質量は約62g(X1000シリーズは、幅52mm×高さ96.5mm×厚さ9.8mm。質量は約98g)となっている。7.2mmという厚さは、歴代ウォークマンシリーズの中で最薄。

デジタルノイズキャンセリングシステムは、アナログのノイズキャンセリングシステムよりも効果が高く、周囲の騒音を約98.0%(アナログノイズキャンセリングのNW-S740シリーズは90%)カットする。また、ノイズキャンセルを使用しているときに感じる不自然さや音のバランスの変化が非常に少ないというのが特徴だ。モードは、電車・バス/航空機/室内の3モードが選択できる。また、音楽やビデオ再生時にノイズを除去する「ノーマルモード」に加え、別売の録音ケーブル「WMC-NWR1」でウォークマンと他機器を接続することで、他機器で再生する音楽もノイズを除去して聴くことができる「外部入力モード」、音楽を再生しない場合も周囲の騒音を低減できる「サイレントモード」の 3つの機能を搭載している。

EXモニターヘッドホン「MDR-EX300SL」と同じ大口径13.5mmのドライバーユニットを採用した密閉型バーティカル・イン・ザ・イヤー方式のヘッドホンが付属する。ディスプレイには、X1000シリーズ同様、有機ELを採用。サイズは2.8型で、画素数は400×240のWQVGA。ただし、タッチパネルオペレーションは採用されていない。また、同日発表されたS740/S640シリーズなどと同様に、歌詞表示機能の「歌詞ピタ」に対応するほか、語学学習用の「再生スピードコントロール」や「A-Bリピート」、「クリックリプレイ」機能も搭載する。

歌詞ピタは、音楽再生時に、画面上に、曲の進行に合わせて歌詞が表示されるというもので、歌詞を確認しながら音楽を聴いたり、カラオケの練習などにも使用できる。なお、歌詞ピタ機能を利用するためには、歌詞データが必要になるが、歌詞データのダウンロード、音楽データと歌詞データを結合しての転送は、「SonicStage V」の後継となるPC用の音楽管理ソフト「x-アプリ」(エックス・アプリ)で行う。シンクパワー提供の歌詞ピタのデータダウンロードは有料で、曲単位、あるいは月額での課金となる。料金は、158円/月からの月額コースとアラカルトの2種、各5コースを用意、支払いはクレジットカードのほか、携帯電話の通話料金とあわせての支払いにも対応している。また、「歌詞ピタ」サービス開始時には無料で「歌詞ピタ」を体験できるキャンペーンを予定している。

新音楽管理転送ソフトウェア x-アプリは、従来からの音楽ファイルに加えて、動画・静止画・ポッドキャストの管理・転送が可能となるとともに、同アプリで管理している静止画や音楽を使って、オリジナルムービーやフォトアルバムなどを制作することも可能だ。なお、x-アプリは、今回発売の新Sシリーズおよび新Aシリーズをはじめ、SonicStage Vに対応するすべてのウォークマンで利用できる。x-アプリは、10月よりダウンロード提供を開始する。

なお、音楽や動画、静止画の転送のみならば、SonicStage Vに加えて、ドラッグ&ドロップでも転送可能だ。また、著作権保護された楽曲、ジャケット写真、プレイリストなど、転送できないファイルもあるが、「iTunes」のミュージックライブラリー画面から、曲名を選んで音楽ファイルをドラッグ&ドロップ転送することもできる。買い替えや、買い増しによって複数台のデジタルミュージックプレーヤーを所有する場合も、音楽管理ソフトウェアを気にせず、音楽をそのまま活用することが可能だ。

また、音楽だけでなく、語学学習用の機能も搭載。再生速度を0.5~2倍の9段階に可変する「再生スピードコントロール」や、聞きたい部分を繰り返し再生することができる「A-Bリピート」、再生しながら上ボタンを1回押すごとに3秒ずつ再生位置を戻すことができる「クリックリプレイ」などが利用できる。

再生可能なフォーマットは、S740/S640シリーズと同様で、音声は、MP3/WMA/ATRAC/ATR AC Advanced Lossless/リニアPCM/AAC/HE-AAC型式、ビデオは、MPEG-4/AVC/WMV型式に対 応する(WMA/AAC/WMVの著作権保護されたファイルは非対応)。

電源は内蔵リチウムイオンバッテリーで、約3時間の充電で、音楽は約29時間、ビデオは約9時間の連続再生が可能だ。また、約1.5時間で電池容量の80%まで充電される。

また、ウォークマン Aシリーズ専用アクセサリーとして、シリコンケース「CKM-NWA840」推定市場価格:2,500円前後、クリアケース「CKH-NWA840」推定市場価格:2,800円前後、本革キャリングケース「CKL-NWA840」推定市場価格:3,500円前後、保護シート「PRF-NWA840」推定市場価格:1,000円前後、プライバシーフィルター「PRF-NWP280」推定市場価格:1,500円前後などが発売される。