8月28日、一部の報道機関により「NEC、日立、カシオの3社が2010年にも携帯電話端末事業を統合する」との報道がなされた。事実であれば、国内の携帯端末市場を大きく揺るがすニュースだが、同日、3社はいずれも「確定した情報ではない」との声明を発表している。各社のコメントは以下の通り。

NEC

本日、当社の携帯電話端末事業に関する一部報道がありましたが、当社が発表したものではありません。また報道された統合について、確定した事実はありません。

日立製作所

本日、携帯電話端末事業の再編に関する一部報道がありましたが、当社として決定・公表したものではありません。

カシオ計算機

本日、一部報道機関において、当社の携帯電話事業に関する報道がなされておりますが、これは当社として公表したものではなく、現時点で決定しているものはございません。

国内の携帯端末市場は、販売台数、出荷台数ともに落ち込みがつづいており、東芝など国内生産の中止を発表したベンダも多い。海外市場への進出を積極的に展開するシャープなどとは異なり、統合が噂される3社はいずれも国内のみで販売を行っている。各社のシェアは、IDC Japanの2009年6月の調査によれば、NECが11.4%で第4位、カシオと日立の共同出資会社であるカシオ日立モバイルコミュニケーションズが8%で第5位となっており、両者をあわせると19.4%のシェアを獲得することになる。これは第1位のシャープ(21.3%)、第2位のパナソニック(19.8%)に肉薄する数字となる。