ニコンは30日、2007年11月に発売したデジタル一眼レフカメラ「D300」をさらに進化させた「D300S」を8月28日に発売すると発表した。推定市場価格はボディのみで22万円前後。
レンズキットも用意されており、「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f3.5-5.6G ED VR」を同梱した「D300S AF-S DX 16-85G VR レンズキット」の推定市場価格は30万円前後。「AF-S DX NIKKOR 18-200mm f3.5-5.6G ED VR II」を同梱した「D300S AF-S DX 18-200G VR IIレンズキット」の推定市場価格は31万円前後となっている。
D300Sは、ニコンDXフォーマットを採用するデジタル一眼レフカメラ「D300」の上位機種に位置づけられ、ニコンDXフォーマット採用機種の最上位モデルとなった。
撮像素子(有効1,230万画素CMOSセンサー)や最大最小感度(ISO感度200~3200、拡張設定:ISO感度6400)、視野率約100%、倍率約0.94倍の光学ファインダー、フォーカスエリア(測距点)51点(中央部には15点のクロスタイプセンサー)、最高1/8,000秒の高速シャッター、3型(約92万画素)の液晶モニターなど、基本的な構成は「D300」と同等だが、性能・機能面で強化されている。
主な変更点としては、外部ステレオマイクにも対応した動画撮影機能「Dムービー」を搭載。撮影可能サイズは1280×720ピクセル、640×424ピクセル、320×216ピクセルの3つで、フレームレートはどのサイズでも24fps。保存形式はAVI(Motion JPEG)を採用している。最長記録時間は、1280×720ピクセル時で約5分、640×424/320×216ピクセル時で約20分となっている。
また、始点と終点を1フレーム単位で設定し、撮影した動画の前後の不要な部分をカットするといった簡易編集機能も搭載している。なお、編集前の映像と編集後の映像を同時に保存可能だ。
このほかにも、連続撮影速度(Li-ionリチャージャブルバッテリー「EN-EL3e」使用時)が約6コマ/秒から約7コマ/秒(Li-ionリチャージャブルバッテリー「EN-EL4a」を装填したマルチパワーバッテリーパック「MB-D10」を使用すると、最高約8コマ/秒)へと強化。
使用できる記録メディアに、SDHC/SDカードが加わり、コンパクトフラッシュとSDHC/SDカードに対応した。コンパクトフラッシュとSDHC/SDカードは、それぞれ専用のスロットが用意された「メモリーカードダブルスロット」構造となっており、RAW画像とJPEG画像を別々のカードに記録する「RAW+JPEG分割記録」が利用可能。カード間で記録画像のコピーも可能となっている。
さらに、輝度差のある被写体でも白とび、黒つぶれの両方を抑えながら最適なコントラストに調整し、見た目に近い明るさを再現する「アクティブD-ライティング」に、効果の度合いをカメラが自動で調整する「オート」と「より強め」という2つの効果を追加し、「強め」「標準」「弱め」の3段階から5段階へと強化。モーターの回転数を落とし、通常撮影に比べてミラーダウンの動作音を抑えた「静音撮影モード」なども搭載している。
マウントはニコンFマウント(AFカップリング、AF接点付)、インタフェースはUSB、ビデオ出力、HDMI出力(HDMIミニ端子)、外部マイク入力(3.5mmステレオミニジャック、10ピンターミナル(リモートコントロール、GPSユニットなどで使用)、DC入力端子(別売のACアダプターで使用)、電源はLi-ionリチャージャブルバッテリー「EN-EL3e」、ボディサイズは約147(W)×114(H)×74(D)mm、重さは約840g(本体のみ)。