HOYA PENTAXイメージング・システム事業部(ペンタックス)は21日、同社のデジタル一眼レフ「Kシリーズ」の上位モデルとして「PENTAX K-7(ケーセブン)」を発表した。発売日は6月末となっており、価格はオープン。市場価格はボディのみで13万円前後、新標準ズームレンズ「smc PENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL WR」を同梱したレンズキットが14万円台と予想される。また、PENTAX K-7と同時に発売される専用のバッテリーグリップ「D-BG4」の価格もオープンだが、推定市場価格は2万円前後。
同製品は、ボディの外装に軽量かつ堅牢性の高いマグネシウム合金を用いたほか、シャシーには剛性に優れたステンレス合金を採用し「ミドルクラスとして世界最小」のボディを実現。さらに、77カ所にシーリングを施した防塵・防滴構造や、-10℃まで動作する耐寒性能を備えているのが特徴。ゴミ除去機構である「DR II」も装備している。
ガイドナンバーが約13のP-TTL内蔵ストロボを搭載。照射角は35mm判換算で焦点距離28mmレンズの画角をカバーする |
左側面部には、外部インタフェースとしてUSB/ビデオ端子(USB2.0、ハイスピード対応)のほか、外部電源端子、HDMI出力端子、ステレオマイク入力端子などを備える |
撮像素子には、有効約1,460万画素の23.4×15.6mmサイズCMOSセンサーを採用しており、静止画のほか動画撮影にも対応する。動画は記録サイズを、1,536×1,024ピクセル、1,280×720ピクセル、640×416ピクセルの3つから選択可能。各サイズとも30fpsのフレームレートを実現している。形式はMotion JPEG(AVI)。
また、光学ファインダー使用時に有効なピントが合わせやすく視野の広い視野率約100%(倍率約0.92倍)のガラスプリズムファインダーを搭載したほか、マニュアルフォーカス時のピント合わせをしやすくするフォーカシングスクリーン「ナチュラルブライトマットIII」を新たに装備。新開発となる11点ワイドAFセンサー「SAFOX VIII+」(中央部9点はクロスタイプ)の搭載により、高精度で高速なオートフォーカスを実現したのに加え、新開発の77分割測光により高精度な測光を可能とした。
さらに、背面液晶モニターで被写体を確認しながら撮影できるライブビュー機能を採用。コントラストAFのほか、顔検出AFを搭載し、新開発の絞り制御機構の採用により、ミラーアップの状態で連続撮影も可能だ。
シャッター部には、最高速度1/8,000秒に対応するユニットを備え、最高約5.2枚/秒、連続40枚(JPGE撮影時)の高速連写を可能とした。なお、シャッタースピード換算で約2.5~4段分に相当する手ブレ補正機構のSR(Shake Reduction)を搭載。自動水平補正、構図微調整(上下左右および回転方向)などの機能を備えている。
撮影機能には、露出の異なる3枚の画像を合成し、広階調の画像が撮影できる「HDR機能」や白とび、黒つぶれの両方を補正できる「ダイナミックレンジ補正」などの機能を搭載。撮影者の好みの画像仕上げができる「カスタムイメージ」機能には、淡く繊細な色調の「ほのか」を新たに追加した。
そのほか主な仕様として、感度はISO100~3200(カスタム設定によりISO6400使用可能/バルブ時はISO1600まで)、記録メディアはSD/SDHCメモリーカード、画像モニターは約92.1万ドットの3.0型TFTカラーLCD、電源は専用リチウムイオン充電池。ボディサイズは約130.5(W)×96.5(H)×72.5(D)mm(突起部を除く)で、重さは約670g(本体のみ)。フル充電で約980枚の撮影が可能だ(ストロボ発光なし)。