アップルは2月24日、Webブラウザの新版となる「Safari 4」のパブリックベータ版の提供を開始した。Safariのページからダウンロード入手できる。Mac OS X "Leopard"、同"Tiger"、Windows Vista/ XPなどのOSをサポートするが、現時点では英語版のみの提供となっている。

Safari 4はNitroエンジンを搭載しており、Safari 3との比較でJavaScriptの実行速度が4.2倍も速くなった。アップルが公開している、主要ブラウザとのパフォーマンス比較は末尾の通りだ。Webアプリケーションのオフライン動作をサポートするHTML 5に対応、インターネット接続のない状態でも情報をローカルに保存できる。Web Standards ProjectのAcid3テストに合格しており、リフレクション、グラディエント、プレシジョンマスクなど先進的なCSS効果をサポートする。

頻繁に訪れるサイトが自動的にサムネイル表示される「Top Sites」。サムネイルは、Editから削除、位置変更、位置固定できる

新機能は履歴・ブックマークの強化が目立つ。まずユーザーのSafari利用動向から、ユーザーが頻繁にアクセスするWebサイトを1ページにまとめてサムネイル表示(最大24個)する「Top Sites」が追加された。最後に見てから更新されたWebページにはサムネイルの右上に星印が付く。また履歴やブックマークでCover Flow表示が可能になった。テキストでWebサイト名が並ぶ従来の表示に比べると、視覚的にWebサイトを確認できるので把握しやすい。強力な検索機能と組み合わせれば、すばやく目的のWebサイトを探し出せる。

Cover Flow表示でブックマークしたWebページを視覚的に確認可能

このほか、Webサイトのレイアウトやテキストの品質を落とさずに拡大表示する「Full-Page Zoom」、アドレス入力時に候補を表示する「Smart Address Field」、Googleサジェストや検索履歴から検索入力候補を表示する「Smart Search Field」、フィッシング/マルウエアの警告機能などを備える。JavaScriptのデバッグ、パフォーマンスや互換性の最適化、ページ構成の確認、オフラインデータベースの検査、実験コードのテストなど、開発者向けツールも充実している。

デザイン面では、タブがブックマークバーの下ではなく、Chrome同様にツールバーの上に配置された。操作面で大きな変更はなく、Safari 3のユーザーならばすぐに使いこなせる。

主要ブラウザとの性能比較

Safari 4 ベータ Chrome 1.0 Firefox 3.0 Firefox 3.1 ベータ2 Internet Explorer 7
i-Bench HTML(Mac) 1.12秒 - 3.82秒 - -
i-Bench HTML(Win) 1.09秒 1.38秒 3.11秒 3.16秒 3.25秒
i-Bench JavaScript(Mac) 0.13秒 - 1.48秒 - -
i-Bench JavaScript(Win) 0.14秒 0.20秒 0.76秒 1.04秒 1.81秒
SunSpider JavaScript(Mac) 646.67ms - 2535.20ms - -
SunSpider JavaScript(Win) 831.93ms 853.13ms 1034.47ms 2399.20ms 4137.80ms

(アップル調べ)