ビー・エム・ダブリューは15日、BMW Motorrad(二輪部門)のミドルクラスモデル「F800 GS」を発表した。発売は2009年1月10日で、価格は「F800 GS アクティブライン(Active Line)」が134万4,000円、「F800 GS ハイライン(Hi Line)」が153万3,000円。

BMW F800 GS

「F800 GS」は800ccパラレルツイン(並列2気筒)エンジンを搭載する「F」シリーズのなかで、オフロード色のもっとも強いモデルとなる。ほぼ同じ構成の「F650 GS」がすでに日本で発売されているが、こちらはシティユースを重視している。また「F800 GS」は2007年末にドイツで発表されたが、2008年は日本には導入されなかった。

「F800 GS」の主な特徴は、高回転・高トルク型エンジンや素早いレスポンス、高い加速性能が挙げられるほか、長距離ツーリングにも適した高い快適性や、あらゆる走行条件で発揮する高い耐久性などが挙げられる。

搭載される水冷パラレルツインエンジンは、4,000~7,500rpmの広い回転域で最大トルクの90%を発生する。最高出力は63kW(85ps)/7,500rpm、最大トルクは83Nm/5,750rpm。重量(走行可能状態)を216kgに抑えたことにより、0-100km/hの加速を約4秒でクリアする。

また、適度な風よけ機能を発揮するフェアリングが装着されているため、長距離ツーリングでも高い快適性が確保される。日本仕様ではシート高を850mmとし(本国仕様では880mm)、日本人ライダーにも快適なシートの高さとした。そのほか、ねじり剛性の高いスチール製チューブラーフレーム、ステアリングヘッドの連結プレート補強などにより、オフロードでも優れた安定性を発揮する。フロントフォーク径はφ45mm。汚れに対して耐性の高いOリングチェーンも採用している。

「ハイライン」グレードは「アクティブライン」をベースに装備を強化したモデルとなる。ハイラインは、安全性に配慮したABS(アンチロック・ブレーキング・システム)を採用したたほか、グリップヒーター、センタースタンド、オンボードコンピュータが装備される。

「F800 GS」の主な仕様(国土交通省届出値)は以下のとおり。全長2,320mm×全高1,420mm×全幅870mm、水冷・4ストローク2気筒エンジン、798cm3(ボアφ82×ストローク75.6mm)、6速リターン、タンク容量16L、レギュラーガソリン指定、タイヤ前90/90-21 後150/70-R17。

右サイド。写真はすべて本国仕様

左サイド。ブレーキディスクはフロントφ300mm、リヤφ265mm

透視図。ガソリンタンクはシート下。レギュラーガソリンを使用する

ストリップ。ホイールはスポーク。リムサイズはフロント2.15×21、リヤ4.25×17

上面。パラレルツインエンジンのため、車体は狭く、出っぱりも少ない

F800S/STなどと同系のエンジン。バランサーを装備し、振動を減らしている

「F800 GS」の導入に伴い、GSモデルのラインナップが見直された。「R1200 GS」にはオンボードコンピュータやLEDウインカーなど、ハイテク装備を充実させた「プレミアムライン(Premium Line)」が新たに設定された。

価格はF650 GS アクティブラインが104万6,000円、ハイラインが123万5,000円。R1200 GS アクティブラインが175万1,500円、ハイラインが201万4,000円、プレミアムラインが215万500円、アドベンチャー(Adventure) ハイラインが223万9,000円、アドベンチャー プレミアムラインが237万5,500円。