松下電器産業は、被写体を自動追尾する「追っかけフォーカス」や、シーンに応じて自動的に手ブレ補正モードを切り替える「手ブレ補正AUTO」、自動逆光補正機能などを搭載したコンパクトデジタルカメラ4機種を8月22日より発売する。発売されるのは、薄型フラッグシップモデル「DMC-FX37」、高機能薄型モデル「DMC-FX150」、マニュアル機能を充実した「DMC-LX3」、高倍率ズームモデル「DMC-FZ28」の4機種。価格はいずれもオープンプライスで、推定市場価格はFX37が4万3,000円、FX150が4万7,000円、LX3が6万5,000円、FX28が5万5,000円前後。

共通の仕様として、画像処理エンジンに「ヴィーナスエンジンIV」を搭載、これまで「おまかせiA」機能に搭載されていた、トリプルブレ補正や、顔認識、自動シーン判別機能に加え、新たに撮りたい被写体をロックしたら被写体が動いても自動追尾する「おっかけフォーカス(追尾AF)」や、顔認識機能で一度認識した顔を横顔になっても追尾する「横顔追尾」、逆光撮影時に自動的に暗部を明るく補正する「自動逆光補正」が追加された。また、手ブレ補正機能で、常時レンズを動かしてブレを補正するMODE1と、シャッターを押す瞬間までレンズを待機するMODE2をシーンに応じて自動で切り替える「手ブレ補正AUTO」機能も搭載した。また、AFエリアは従来の9点から11点に強化された。

コンパクトフラッグシップ「DMC-FX37」

カクテルピンク

プレシャスシルバー

シェルホワイト

エクストラブラック

ショコラブラウン

FX37全面

FX37背面。液晶は広視野角タイプ

FX37上面。電源はスライドスイッチ

DMC-FX37は、厚さ22mmのスタイリッシュ薄型コンパクトのフラッグシップモデル。レンズはワイド端は25mm(35mm判換算)と従来モデルと同じだが、テレ端側は25mm伸ばした125mmとなり、光学5倍ズームに強化された。撮像素子は、1/2.33型1010万画素と従来モデルから変更されていない。また、背面液晶はサイズや画素数は2.5型23万画素とFX35と同じだが、広視野角タイプが採用された。液晶の明るさは、周囲の明るさに合わせて11段階に自動調整が可能なほか、再生時に気になる微妙な傾きを0.2度ずつ最大2度まで補正する機能も持つ。

新たなシーンモードも追加された。写真の縦横比を変更することで、スリムまたはグラマラスに撮影できるという「変身」モード、暗い場所でフラッシュを使って連写できる「フラッシュ連写」モード、周辺光量を落としてピンホールカメラで撮影したような仕上がりにする「ピンホール」モード、粒状感のある高感度モノクロフィルムで撮影したような仕上がりにする「サンドブラスト」モードを備える。

記録メディアはSDメモリーカード(SDHC対応)で、内蔵メモリ約50MBも備える。本体サイズは94.7(W)×51.9(H)×22(D)mm、質量は約125g(本体のみ)/約146g(バッテリー、メモリカード含む)。撮影可能枚数は310枚と従来より向上した。ボディカラーには、エクストラブラック、ショコラブラウン、プレシャスシルバー、カクテルピンク、シェルホワイトの5色に加え、直販サイト「パナセンス」限定色としてコンフォートブルーも用意される。

1470万画素の薄型高機能モデル「DMC-FX150」

ブレードシルバー

ミラージュゴールド

エスプリブラック

FX150前面

FX150背面。液晶モニターは広視野角の2.7型

FX150上面

DMC-FX150は薄型ながら高機能を搭載したモデル。撮像素子には、新開発の1/1.72型1470万画素CCDを搭載した。レンズは35mm判換算28-100mmと従来モデルと同等。液晶モニターは、広視野角タイプの23万画素2.7型と、画素数、サイズともに向上した。また、動画機能も強化され、720Pのハイビジョンムービーを24fpsで撮影可能になった(従来モデルのFX100は15fps)。また、撮像素子の高画素化により内蔵メモリも、約50MBに強化された。また、簡易マニュアル露出、多重露出、カラーブラケット撮影機能なども備える。絞りは2段階で、シャッター速度は1/2000秒~60秒までが利用できる。

記録メディアはSDメモリーカード(SDHC対応)で、内蔵メモリ約50MBも備える。本体サイズは、96.7(W)×54(H)×24.8(D)mm、質量約151g(本体のみ)/約179g(バッテリ、メモリカード含む)。ボディカラーは、ブレードシルバー、ミラージュゴールド、エスプリブラックの3色が用意される。

2年ぶりのモデルチェンジとなったマニュアル機能を備えた「DMC-LX3」

ブラック

シルバー

LX3前面

LX3背面。液晶モニターは3型46万画素広視野角タイプ

LX3上面

DMC-LX3は、マニュアル機能を充実させたコンパクトモデル。撮像素子には、1/1.63型1010万画素CCDを搭載する。CCDや回路構成は、高品質な画質を目指して3dBのS/N改善を実現したという。レンズは35mm判換算24-60mmF2-2.8のLEICA DC VARIO-SUMMICRONを搭載し、ボケ味や空気感をもとらえる高い解像力を実現し、極限まで歪曲収差を低減したという。多重露出も可能。JPEGに加え、RAWでの撮影機能も備える。またフラッシュ撮影機能も強化され、先幕&後幕シンクロモードが選択できるようになったほか、外付けフラッシュ用のホットシューも用意される。スタンダード、ダイナミック、ネイチャーなど9種類のフィルムモードを持ち、3枚を同時に記録することも可能。動画機能も強化され、720Pのハイビジョンムービーを24fpsで撮影可能になった(LX2は15fps)。

液晶モニターは、46万画素の3型広視野角3:2ワイド液晶が採用された。記録メディアはSDメモリカード(SHDC対応)で内蔵メモリは約50MB。本体サイズは、108.7(W)×59.5(H)×27.1(D)mm、質量は約229g(本体のみ)/約265g(バッテリ、レンズキャップ、メモリカード含む)。ボディカラーは、ブラックとシルバーのみ。オプションで外部ファインダーやワイドコンバージョンレンズ、本革ケース、外付けフラッシュも用意される。

1010万画素になった18倍ズームモデル「DMC-FZ28」

ブラック

シルバー

FZ28前面

FZ28背面

FZ28上面

DMC-FZ28は、35mm判換算27-486mm相当18倍の超高倍率ズームレンズを備えたモデル。ワイド端は従来モデルの28mmからさらに広い27mmとなった。撮像素子は、1/2.33型1010万画素CCD。液晶ビューファインダー(EVF)の画素数も10.1万画素相当(従来は18.8万画素)に向上したほか、液晶モニターも23万画素2.7型に強化された。

機能面では、新たにクローズアップモードが追加され、花、料理、コレクション、クリエイティブの4種類を備える。また、各モードから、シーンを選択するときに、どのようなシーンモードかがわかるナビゲーション文章が表示されるほか、各機能や効果の意味を分かりやすくアイコンで表示する機能が追加されら。また、高速連写機能も強化された画質優先(最大8コマ/秒)と、速度優先(最大13コマ/秒)の2モードを備える。動画撮影機能でも、新たにハイビジョン(1280×720ドット/30fps)での撮影に対応し、動画撮影中のズームも可能となった。

記録メディアはSDメモリカード(SHDC対応)で内蔵メモリは約50MB。本体サイズは、約117.6(W)×75.3(H)×88.9(D)mm、質量は約370g(本体のみ)/約417g(バッテリ、メモリカード含む)。