Yahoo! JAPANは20日、メールサービス「Yahoo!メール」の次世代版をβ公開した。ドラッグ&ドロップや、タブの切り替え、ショートカットキーなど、通常のメールソフトのような操作が可能。また、ほかのサービスとの連携を強めることで、通常のメールソフト以上の利便性を目指す。

Yahoo!メールは、Yahoo! JAPAN IDを取得すると無料で利用できるWebメールサービス。月間利用ID数が1,500万件を超える(同社発表)巨大なサービスだ。

新しく公開されたβ版は、左側にフォルダ一覧ウィンドウ、右側上部にメール一覧、右側下部にメールプレビューが表示され、デスクトップでメールソフトを開いているようなデザインだ。操作についても、メールソフトのような操作感を求めて大幅に変更されている。メールソフトを使用したことのある人なら、直感的に基本的な操作が行えそうだ。

メールソフトのようなインタフェース。複数のメールもタブで開ける

以下に機能面の主な変更点を挙げる。

次世代版 従来版
メール一覧画面とメール閲覧画面を同時に表示できる メール一覧画面から1件ごとに画面を開いて閲覧する
ドラッグ&ドロップでメールを移動できる チェックボックスでメールを選択し、移動先を指定する
タブを切り替えて、複数のメールを同時に作成・閲覧できる 複数のメールを同時に開けず、作成または閲覧は常に1件ずつ行う
一定時間ごとに、自動的にメール受信のチェックができる Yahoo!メールを開いたら「メールの確認」を押すまで再読込しない
アドレスブックを「Yahoo!メール」の画面内に表示できる 同じ画面上には表示されず、別のサービスとして利用する
あて先を指定する際、オートコンプリート機能を利用できる あらかじめ設定した「愛称」を入れることでアドレス入力が可能
右クリックメニューを利用できる/キーボードを使ったショートカットキーを利用できる/画面構成をカスタマイズできる 使用できない
フォルダ内の全メールを一度にまとめて処理できる チェックボックスにチェックを入れたメールのみ処理できる

Yahoo!メールにYahoo!アドレスブックが連携。その他のサービスとも連携を強化する予定だ

ドラッグ&ドロップでメールを移動するなど、メールソフトのような操作性

同社では、次世代版Yahoo!メールとYahoo! JAPANの他のサービスとの連携を強化していく考え。上記のように「Yahoo!アドレスブック」がシームレスに利用できるようになっているほか、今後は「Yahoo!メッセンジャー」「Yahoo!カレンダー」との連携を図るとしている。ユーザーが情報を集中的に利用・管理できる機能を持つことになり、アプリケーションでいえば、Microsoft Outlook ExpressでなくMicrosoft Outlookのような使い方が想定できる。また、RSSリーダー機能の搭載も予定している。

同サービスは本日より約20万人のテスト利用者を募り、使い勝手などを調査する。テスト中はいつでも次世代版と従来版を切り替えて使用することが可能。また、今秋には誰でも利用できる形でβ版が公開される予定だ。