米Sony Electronicsは1月30日 (現地時間)、デジタル一眼レフカメラの新モデル「DSLR-A350 (α350)」と「DSLR-A300 (α300)」を発表した。どちらの機種も「Quick AF Live View」というライブビュー機能を備える。なお同社は両製品を米国時間の1月31日 から米ネバダ州ラスベガスで始まるPMA 2008で公開する予定だ。
既存のライブビュー機能を備えたデジタル一眼レフカメラの多くは、ミラーアップして、レンズからの光を撮像素子に当てることで液晶モニターでの表示を実現している。その場合ライブビュー中にAFが作動しないため、一時的にミラーを下げてAFを駆動させる仕組みが採られているものの、ミラーの上下によるタイムラグが大きいというデメリットがある。SonyのQuick AF Live Viewテクノロジでは、ファインダー内上部にライブビュー用のイメージセンサーが設けられている。ライブビュー機能をオンにすると、ペンタミラーがわずかに傾き、通常ファインダーに送られる光がライブビュー用のイメージセンサーに当たる。ライブビューのためにミラーが上下を繰り返す必要がなく、「ライブビュー中であっても、高速でレスポンシブなTTL位相差AFが利用できる」(Sony)。
画像処理エンジンはBIONZ。撮像素子はAPS-CサイズのCCDで、A350が1420万画素、A300が1020万画素となっている。液晶モニターは可動式、2.7型のClear Photo LCDだ。シャッター速度で2.5~3.5段分の効果があるというボディ内手ブレ補正機構「Super SteadyShot」、撮影状況に応じた自動補正機能Dレンジオプティマイザー、CCD表面のゴミやホコリを除去するアンチダスト機能などを装備。画像の記録形式はJPEGとRAW。対応メディアは CompactFlash Type I/IIで、Memory Stick Duo用のアダプターが付属する。
米国での出荷時期は、DSLR-A350が3月で、本体が約800ドル、DT 18-70mm F3.5-5.6が付属するレンズキットが約900ドルとなっている。DSLR-A300は4月出荷予定で、DT 18-70mm F3.5-5.6との組み合わせのレンズキットが約800ドルだ。