Samsung電子、LG電子の韓国2大メーカーが、タッチスクリーン方式を採用し、デザインを強化した携帯電話を相次いで発表している。

斬新なデザインの「Serenata」(Samsung、B&O)

SamsungとB&Oの共同開発による「Serenata」

Samsung電子が発表した「Serenata(SGH-F310)」は、デンマークのAV機器メーカー・Bang & Olufsen(B&O)と共同開発した携帯電話だ。両者が共同で携帯電話を開発するのは、2005年の「Serene」以来2度目となる。

Serenataの最大の特徴は、革新的なデザインと強力な音響機能だ。ストレート型のシンプルな外観だが、表面の下半分に液晶画面、上半分にホイールキーが配置され、通常の携帯電話とは上下逆の構造となっている。また本体の背面にはスピーカーが収められており、音楽再生の際はスピーカー部をスライド型携帯電話のように引き出せるほか、スタンドで本体を立てられるようにもなっている。

メニュー選択や音楽の選曲、メッセージ入力など、基本的な操作はすべてホイールキーで行う。同時にメニューの選択時には液晶画面がタッチスクリーンモードになり、指先で操作ができるので、数字キーは省略されている。液晶画面は、通話時には青、音楽鑑賞時には赤に変わるという細かな演出もある。

Serenataは11月初旬から欧州全域で販売される予定。価格は未定

一方、音楽機能では、Hi-Fiスピーカー、B&Oが独自開発したという「ICEpower」アンプが搭載され音質向上に努めている。対応音楽形式はMP3 / AMR / AAC / WMAで、DRMもOMA DRMおよびWindows Media DRMに対応。4GBのHDDも内蔵しているので、大量の音楽ファイルを保存できる。

大きさは63×109.5×19.7mm、重さは136g。液晶画面は2.26インチで、BluetoothやUSB 2.0に対応している。

LG電子は、横方向折りたたみ、2つの液晶画面搭載

LG電子は、「Voyager(LG-VX10000)」「Venus(LG-VX8800)」という2機種の携帯電話を販売すると発表した。既報の通り、これらは米Verizon Wireless向けに提供され、ともに11月中の発売となる。

Voyagerは横方向に開く折りたたみ携帯で、開くと2.8インチ画面とQWERTYキーボードが現れるのが特徴だ。

「Voyager」。本体を開くと、外面と同様の2.8インチ画面と、QWERTYキーボードが現れる。デュアルスピーカーも搭載している

外部にある画面も2.8インチで、こちらはタッチスクリーンとなっているので、文章入力などでキーボードが必要な時以外の操作は、すべてタッチ操作が可能だ。このタッチスクリーンに触れると、かすかな振動が起こる「Vibe Touch」機能も搭載し、入力した感触が感じられるようになっている。

200万画素カメラ、Bluetoothを搭載し、Verizon WirelessのGPSサービスである「VZ Navigation」に対応している。

上下に並んだ液晶画面が特徴の「Venus」

一方Venusの外観は、スタンダードなスライド携帯だが、よく見ると2つの画面が上下に配置されている。上画面は2インチ、下画面は1.49インチで、下画面はタッチスクリーンとなっている。通常の携帯電話であればボタンになっている各種メニューの呼び出しを、メイン画面下に配置されたタッチスクリーンで行える。

同社がVenusを「大変スタイリッシュなイメージ」と評価するように、ボタンの凹凸がない滑らかな表面はスマートな印象を与える。さらに本体の背面は皮素材となっているので、握った際に滑らず安定感があるとともに、高級感も与えている。Voyagerと同様に200万画素カメラを搭載し、Bluetooth、VZ Navigaterにも対応している。